ぬえの能楽通信blog

能楽師ぬえが能の情報を発信するブログです。開設16周年を迎えさせて頂きました!今後ともよろしくお願い申し上げます~

韮山竹灯籠まつり

2010-11-17 01:13:44 | 能楽
くく~っ、忙しくて更新がままなりません~(×_×;) 子ども能のレポートもまだ楽屋に集合したところまでしか書けていないのに~。しかし今日も申合2カ所、その間に会合もあり、帰宅したら子方の稽古…ああ、1日がなかなか終わらない…

そんな中、週末に伊豆のお稽古に行ってきました。東京で催しを終えてから…この催しでは ぬえは副地頭だったのですが、お地頭の力量により、久しぶりに良い地謡になったと思います。良い舞台に一役として参加したときの至福…これは何物にも代え難いです…それを終えてから東名高速をひた走り、伊豆に到着して、子ども能の出演者のお母さんと飲みに行って (^◇^;)、その日は宿泊して翌日朝からの稽古に臨みました。

この日の稽古も満足できる出来で、ああ、お母さん方もだんだん上手くなってきたねえ! 子どもたちも仕舞の稽古をしているのですが、やっぱり段々と形になっていくのを見るのは嬉しいことです。どちらもまだまだ初心の曲を稽古しているのですが、その先にある、深刻だったり、重厚だったり、ひたすら儚げに美しい曲だったり…そういう深いテーマのある曲に早くいざなってあげたいです。

さてこの日、江川邸という市内の名所で「韮山竹灯籠まつり」が開かれていて、拝見に伺いました。

江川邸は当地の代官・江川家の屋敷で、国の重要文化財に指定されています。江川家は すんごい家で、代々の伊豆代官の家であることもさることながら、幕末のペリーの来航に対抗して東京湾に築かれたお台場の建造責任者で、そこに据え付けた大砲も鋳造した36代英龍(ひでたつ)という著名人があります。当地の小学生の修学旅行は東京に行くと、お台場にある英龍の銅像に連れて行かれるんだとか…(^_^;) そのうえ明治初期には「韮山県」が作られ、なんと東京の一部までその支配下だった、という… 世が世であれば ぬえも韮山県民(たぶん)。

その江川家の邸宅で催された「竹灯籠まつり」は、去年初めて行われた新しい催しです。…が、驚きました。あまりの美しさに。何千本という竹を切ってキャンドルを入れて飾るその壮観。手間も大変だったでしょうに。



こちらは「滝」をイメージしたようです。斜面に置いた多くの竹灯籠…



竹灯籠の向こうに江川邸の母屋の姿も…でもその前の灯籠をよく見ると



ををっ、「I らぶ IZU」と書いてあったんですね~



出口にアンケート用紙があったので、来年は出演させてください~、と書いておきました。

このイベントを見に来た子どもたちとも会えたし、楽しい1日でした~ (^^)V