ぬえの能楽通信blog

能楽師ぬえが能の情報を発信するブログです。開設16周年を迎えさせて頂きました!今後ともよろしくお願い申し上げます~

子ども能…大成功で終了しました~(その7)

2010-11-22 02:03:48 | 能楽
ああ、どうも風邪を引いちゃったらしいです…咳が止まらない~、ノドが痛い~(×_×;)
でも先週は師家の月例公演で仕舞『鵜飼キリ』、とゆ~、まあ元気この上ないお役がついておりまして、そのあとお弟子さんの おさらい会もありました。メチャクチャになるのかと言うと…かえってドスの利いた(?)声が出て、結果的に調子が良かったりします…

さて、なかなか進まないけど、子ども能のご紹介~

頼朝軍の突然の襲来に慌てふためく兼隆邸。宿直の武士は太刀をおっ取って奮戦します。



んで、武士同士の戦いが繰り広げられるのでした。切り組の第1組目は葵(源氏=6年生)と一依(平家=3年生)。



源氏の武士は白い袴に白い鉢巻。一方の平家は紺の袴に鉢巻はナシです。鉢巻の有無は、源氏が軍装を整えて山木館を襲撃した一方、平家軍は不意を突かれて戦いの準備をしていない、という表現です。細かいところですが、こういう表現が能らしいところで、ぬえは割と深くこういう設定を考えて台本を作っています。



続く2組目は百恵(源氏=6年生)VS しおん(平家=6年生)。百恵はお姉ちゃんに連れられて子ども能に参加してから、経験はもうずいぶん長くなりました。最初はホント、幼い感じでしたけれど、ずいぶん大人になったなあ、と感じます。



3組目は海帆(源氏=6年生)と亜里沙(平家=6年生)。二人ともどちらかというと のんびり屋さんタイプの子ではないかと思いますが、見よ!、この鋭い眼光。亜里沙は今回の子ども能の出演者募集を始めた時に真っ先に申込をしてくれました。楽しんでくれているのは なにより嬉しいですが、この眼光で、教えた甲斐があったなあ、と思います。



そうしてついに頼朝と兼隆の一騎打ち。