3月に訪問した母里小学校での学校図書館を活用した授業を見学し、資料のありかたで授業内容が変わり、児童の成長の可能性が左右されるんだって、今更ですが目から鱗でした。
それがあって、よせばいいのにかもしれませんね、“School Library Academy~島根の子どもたちの学力の現状と今後求められる人づくりと課題を考える~”を企画しました。
超党派の県議の皆さんにお声掛けさせていただき、キックオフミーティングとして神奈川県大和市の小学校と中学校訪問と帝京大学の鎌田先生を講師とした研修会を実施。
自由な発想を伸ばす授業
最初に大和市立上和田小学校を訪問し、3年生の「チャレンジしらべる学習」の2コマ目を授業参観しました。
知りたいことを調べて1枚のカードにまとめて行くという授業。
「チーターはなぜ足が速いのか」「戦艦長門はどれくらい大きいのか」「ヘビの長さはどれくらい」「サッカーはなぜ人気があるのか」など、子どもたちの興味や発想は無限に広がる感じ。
授業のサポートに入ったSLS(学校図書館スーパーバイザー)が、今日の授業は楽しかった?と聞くと全員の手が上がりました。それもそうだろうと思えます。課題設定は子どもたちに任せられていました。ここはキモかもしれません。
子どもたちのバラつきの幅も大きく、初めてのチャレンジだったようですのに、2コマで形にし、しかも絵まで書いている。自由な発想を伸ばそうとして支えるとできる!って思いました。
学校図書館、ブラック!?
次に訪問した光丘中学校、新校舎になって8年目。素晴らしい学校図書館に唖然、茫然。広い、明るい、資料の揃い方も半端なし。しかも、学校司書の人柄が素晴らしい!
あっ、校長先生の腹の据わり方にも一目!もう少し活用が進むとスゴイことになるのでは、って。
大和市が学校図書館教育に本格的に取り組みだしたのは平成25年度からでしょうか。
学校によってかなり落差があるようですが、それはどこの地域でも同じ。
ただ、財政状況がどうなのかよくわかりませんが、育てようとする思いがスゴイ!お金の掛けようは半端ありません。これは、市長さんの後継人材育成にかける思いなんでしょうね。
惜しむらくは、学校司書の身分保障が極めて脆弱。これは島根も、全国も同じ傾向。学校図書館ってひょっとしてブラックかもしれませんね(^^;;
全国学テの成績じゃないよね
終了後、帝京大学の鎌田教授を囲んでキックオフとなる研修。さすが!社会科教師として現場を体験し、しかも授業力には定評のある先生ですから、お話しにも説得力があります。
子どもたちが柔軟に生きて行く力をどう涵養して行くのか、決して全国学テの成績じゃないよね。
という価値観を改めて共有することのできたキックオフミーティングではなかったかと思います。