夕方7時まで畑に出て、のっそりのっそり野良仕事をしていた。日が暮れて、戻って来た。
草取りをして、耕して、土を柔らかくぽかぽかにして、畝を作った。幾つかの。
此処に夏野菜を植え付けよう、できたら明日にでも。発芽した夏野菜を幾種類か。
働けるのはよろこびである。老人のすることだから、たいした働きではないが、それでもよろこびである。
肌よせぬ肌を冷たく吹く風の夏の木陰をいざ立ちいでむ
さ、もうやすもうかな。明日になっちゃった。
明日までやって来ると、明日がいつの間にか今日になっていた。
いや、違う。今日がまたまた楽しんでいい明日を出産していた。
こうしてこうして、楽しいことが毎日毎日続いて行って、終わりがない。
明日というのは赤ん坊。いつの日になっても生まれたばかりの赤ん坊。
わたしは赤ん坊をわたしの胸に抱いて、あやす。
