山里は静かだ。
静かな山里にいる。
静かにしている。
静かにして暮らしていられる己がいる。
ほとんど無言で一日を過ごすこともある。
畑仕事は無言でもできるから。
風が渡って来て、草木とお喋りをするのを聞く。
光が雲から零れて来て、小鳥たちとお喋りをするのを聞く。
聞いていると心地よくなっている。
山里は静かだ。
静かな山里にいる。
静かにしている。
静かにして暮らしていられる己がいる。
ほとんど無言で一日を過ごすこともある。
畑仕事は無言でもできるから。
風が渡って来て、草木とお喋りをするのを聞く。
光が雲から零れて来て、小鳥たちとお喋りをするのを聞く。
聞いていると心地よくなっている。
1
蕗は欲張らない。一つの茎に一枚の葉っぱ。でも、大きな葉っぱ。
2
大きな葉っぱで太陽を浴びているので、お昼間はぐったりしてしまう。
3
茎もしなだれてしまう。で、日の沈む前に水を撒いて上げる。すると、翌朝にはしゃきっとなって立ち上がっている。
4
今年も蕗をよく食べた。近所の方にもお分けした。欲しいという方には根っこも掘って差し上げた。
5
蕗は土を嫌うらしい。差し上げても、枯れてしまったという方がある。我が家の土は、好かれているらしい。
6
畑のあちこちでよく繁茂する。その分、肥料もしているし、草も毟って風通しをよくしている。
7
植物にも愛情を注ぐ。植物だろうとなんだろうと、愛情を注ぐと、注いだ方が得をするのかもしれない。
もうお昼。何にもしていないのに、もうお昼。
JA販売店に、薩摩芋の蔓を買いに行って来た。50本。1500円。土曜日曜に雨が予想されているので。
外気温は27度に達している。でも、風がある。微風だけど。
我が家の庭は、赤白ピンクといろとりどりの芍薬が満開を迎えている。大輪もあるが、そうでないのもある。
白い蝶々が飛び回っている。それっきりで、山里は静かだ。
5
世の中は新型コロナウイルスで滅入っているというのに、自然界はこれをものともしていない。五月は相変わらず五月の風景を開示して来る。心地よく心地よく薫風が吹いている。
6
五月の連休が明けた。自粛の大号令が鳴り響いた。号令に従って自粛を敢行した。何処にも出掛けて行かなかった。家の周囲の庭と畑で過ごした。いつものことだけど。
3
近くは庭の草木の若葉の、色艶がいい。緑の雫が滴り落ちている。元気いっぱいの若葉という感じだ。遠くは日の隈山、祇園山、城山、八天山が眩しい新緑を見せつける。
4
自然界の万物がみな四方八方から、今日の日の爽やかな健康を自慢して来る。広がった五月の大空の色もいい。澄み渡っている。老爺もこれを見て、精神の健康を頂く。いい気分だ。
1
おお、おおおお、今朝もお天気がいい。毎朝の上天気。格別の上天気。五月感動。爽やかな朝を迎えていられる。このお天気の良さに毎朝感動。
2
だから何をするっていうこともないのだが、それでいい。静かに感動しているだけでいい。深呼吸を何度か続けて、生きているっていうおいしさを噛みしめる。
土に触っていると楽しみがもらえる。土は、だから、楽しみの湧く泉。
昨日も泉の水をたっぷり飲んだ。魂の渇いた喉が潤った。おいしいおいしい泉の水。
草取りをして、耕して、枝豆の種蒔きをした。一袋の種を、夕方までに蒔き終わった。
最後に水撒きをした。土の中の枝豆の種も、水を飲んだのは久しぶりだろう。長い眠りから覚めただろう。