一つの幸福を幸福にして一生を過ごしてもいいとも思う。消化しても、消化してもなお、幸福消化が尽きない。
阿蘇の山裾の湧水池の湧き水のように、それがエンドレスに湧き出してあふれているから。
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で、あるのに、その幸福を味わい尽くせない前に、もう一つの幸福が訪れて来る。
わたしの幸福も、あなたの幸福に加えて下さいと懇願するようにして。
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わたしは仏陀に出遭っている。法華経に出遭っている。山が仏陀になって聳えている。海が法華経になって広がっている。空が仏陀の法を説いて聞かせている。
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そうであるのに、池には花菖蒲が開いて、わたしを招く。睡蓮が咲いて、わたしの目をうっとりさせる。我が歩く小径には、泰山朴が真っ白な大きな花を着けて、わたしを迎えている。
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