百円ショップで面白いものを見つけました。
ファイヤースターター、現代版の火打石です。
左の黒いところがマグネシウムで、右の鉄板で擦ると、火花が出ます。
これなら雨に濡れても風に吹かれても火花が出るので、筏の上でアルコールバーナーに火をつけるときに便利です。
ファイヤースターターを釣り道具入れに忍ばせて、釣友のK君と和歌山の筏に釣行しました。
乗った筏は前回チヌを釣った筏です。
釣り座を決めるジャンケンは僕が勝ったのですが、K君は今年はまだチヌを釣っていないので、優先権を譲ってあげました。
K君が北向きに釣り座を取ったので、僕は東向きに釣り座を構えました。
前回と同じように魚の活性は低く、オキアミが残ってくる状態です。
でも、前回と違うのは、中層に小イワシが沸いていて、釣り糸に当たって紛らわしいアタリを出します。
仕掛けを回収すると、時折、針に引っかかってきます。
K君の釣り座も同じ状況です。
丁寧につぶしたオキアミやサナギとコーンをアンコにして、ダンゴを打ち返すこと約三時間。
ようやく魚らしい魚を掛けることができました。
でも、なんか変な引きです。
妙に横に走っていきます。
ボラにしては引きが弱いし、チヌならごつごつと首を振る手ごたえがあるはずです。
やっと魚の姿が見えてきたと思ったら、チヌでした。
でも、後ろ向きに上がってきます。
玉網ですくい上げると、なんと尾鰭の付け根に針が刺さっていました。
チヌをスレで釣るのは初めてです。
経過はどうであれ、チヌを釣ったので一安心です。
チヌが寄ったかなと思ったのですが、後が続かないのでお昼ご飯にしました。
ファイヤースターターでアルコールバーナーに火をつけて、チーズリゾットを作りました。
それほど風は吹いていなかったのですが、2・3度火花を散らすとアルコールバーナーに火がついたので、100円のファイヤースターターに満足です。
昼食後、昼寝の前の腹ごなしにと釣りを再開すると、中層でダンゴが割れてしまったので、そのまま落とし込んでいくと、変な魚が釣れました。
派手な色彩、翼のような胸鰭をしていて、お腹には足のような鰭が生えています。
K君がカナガシラだと教えてくれました。
美味しい魚らしいので、LINEで家族に持って帰ろうかとメッセージを送ると、娘から逃がしてと返事がありました。
ちょっともったいなかったのですが、カナガシラには海に帰っていただきました。
その後は昼寝をして、後半戦の釣りを再開しました。
状況は相変わらず、オキアミが残ってきます。
試しに宙切りをしてみようと、底から2ヒロのところでダンゴから刺し餌を抜き、ゆっくりと落とし込んでいくと、底近くで穂先が綺麗に入りました。
上がってきたのは少し小ぶりのチヌです。
今度はちゃんと口に針が掛かっていました。
チヌをスカリに入れて、二、三回底を探ってから、また宙切りを試してみようと、底まで沈めたダンゴが割れるのを待っていると、ダンゴが割れてすぐに穂先を抑え込むようなアタリが出ました。
アワセを入れると、今までと違うずしっとした手応えです。
何度も糸を引き出されながらも魚を浮かせて来ると、大きなチヌの魚体が見えました。
水面近くまで上がって来ながらも、何度も抵抗を繰り返します。
ようやく水面に顔を出させ、玉網で取り込もうとするのですが、魚体が玉枠からはみ出るほど大きいので、なかなか玉網に入れることができません。
何とかチヌの頭を玉網の中に入れてすくい上げると、自作の玉枠が今にも折れそうです。
堂々の53センチの巨チヌ。
いかつい顔が素晴らしいです。
自作玉枠は、年無しのチヌをすくい上げても大丈夫でした。
続けてチヌを釣ったので、まだボウズのK君に釣り座を譲ってあげました。
納竿時間まで1時間半ほどあるので、まだチャンスはあります。
しかし、時合が終わってしまったのか、なかなかK君の竿が曲がりません。
残り30分ほどになったところで、ようやくK君の竿が曲がりました。
ついにやったかと喜んだのですが、上がってきたのはボラでした。
残念ながら、K君はまたボウズ。
僕は自己記録更新にならなかったものの、本日の渡船の最長寸を釣り上げることができました。
港に戻って船頭に、「K君はどうやった?」と聞かれました。
「またボウズだった」と答えると、「いい加減に釣らしてやらんと、一緒に来てくれなくなるで」と言われたので、
「釣り座を変わってあげたけど、あかんかった」と答えると、船頭は「しゃあないな」と笑っていました。
K君には申し訳ないけど、今年はなんか、いい感じです。
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