いいもの見ぃ~つけた!

「いいもの」は探せばいっぱいあります。独断と偏見による個人的「いいもの」情報発信所です。

<苺> ロイヤルクイーン

2021-06-08 10:25:30 | 食品

■ロイヤルクイーンとは?
●元栃木県農業試験場栃木分場長の赤木博氏が開発した品種
 「ロイヤルクイーン」はかつて栃木県農業試験場栃木分場長を勤め、「とよのか」と共に市場を二分するまでに人気があった「女峰」の開発者としても知られる赤木博氏が「アスカウェイブ」に炭そ病抵抗性系統を交配し、選抜育成した品種とされ、正式な品種名は「001-16RQ」となっています。炭そ病に対して抵抗力があるイチゴとして2008(平成20)年に品種登録の出願、2011(平成23)年に登録されました。

 「ロイヤルクイーン」の栽培には、出光興産の微生物農薬「ボトキラー」が使用され、化学農薬の使用量を減らした「安心・安全」なイチゴとして差別化され、価格もそれなりに高く設定されています。「ロイヤルクイーン」は出光興産株式会社と株式会社エバーウイングスの登録商標となっています。

 2009年12月に市場デビューし、現在も百貨店を中心に販売されています。

ロイヤルクイーン(EIファームズ)ホームページ http://royalqueen.info/

●ロイヤルクイーンの特徴
 果実はやや縦長で、一様に大きいです。栽培方法によるものかもしれませんが、どれも一般的なイチゴより大きく、また、果形が安定していないように感じられます。これは大果にするためにそうなってしまうのか、そういう品種なのかは分かりませんが、少なくとも綺麗に粒の形が円錐形で揃っているパックは見たことがありません。

 品種登録登録データを見ると確かに『果形は心臓』となっており、『円錐形』とはなっていません。

 表皮は艶のある濃いめの鮮赤色をしており、そう果の窪みは浅くそう果の色は果皮が十分に色付いたものでも黄緑から薄いピンクとなっています。

 果肉は中心部が薄い赤で、まわりは鮮紅色で、これが「深紅のストロベリー」と言われるこの品種の最大の特徴となっています。中心部の空洞はほとんど見られず、果肉が詰まっています。

 農林水産省の品種登録データベースには以下の通り記載されています。

『-----

 果実の縦横比は縦長、果実の大きさは大、果形は心臓、

 果皮の色は鮮赤、果実の光沢は強、そう果の落ち込みは落ち込み小、

 がく片の着き方は離、果径に対するがく片の大きさは同等、

 果実の硬さはやや硬、果肉色は鮮紅、果心の色は赤、果実の空洞は無~極小、季性は一季成りである。 

 出願品種「001-16RQ」は、対照品種「京虹」と比較して、果形が心臓であること、果心の色が赤であること等で区別性が認められる。

 対照品種「カミノ リアル」と比較して、そう果の落ち込みが落ち込み小であること、果径に対するがく片の大きさが同等であること等で区別性が認められる。

-----』以上、抜粋。

いちご ロイヤルクイーンの断面
●実際に食べてみたロイヤルクイーンの食味
 果実を手にした時は比較的しっかりしているように感じますが、口に入れると食感はとてもジューシーで、固さは感じません。

 味としては、酸味は強くなく、甘味自体も並といった印象です。「ロイヤルクイーン」の持ち味は果肉まで濃い赤色で形が不揃いの大粒イチゴということでしょうか。プラス、炭そ病に対して抵抗力があるので生産者にとってのメリットもあります。

 この色の濃さはジャムやピューレにしたときに大きな特徴として活かせるでしょう。

■ロイヤルクイーンの主な産地と旬
●主な産地と生産量
 ロイヤルクイーンの栽培地は、栃木県が中心となっています。

●ロイヤルクイーンの収穫時期と旬
 出荷時期は、12月中旬頃から5月上旬頃までとなっており、旬の時期は1月から3月頃までとなります。

*https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/fruit/Strawberry-RQueen.htm より

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<言 葉> 夏の言葉 黒南風

2021-06-08 10:11:23 | 言葉

 「黒南風-くろはえ」

 暗くどんよりとした梅雨の長雨が続く時期に吹く湿った南風のこと。雨が続いて憂鬱な心持ちと、このころの空や雲の色を重ねて「黒」とされた。他に、梅雨中頃の激しい南風を「荒南風」、梅雨明けの明るい空に吹く南風を「白南風」という。

*https://kigosai.sub.jp/kigo500d/218.html より

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<現役ミュージシャン> 意外な年齢のミュージシャンたち-平原 まこと

2021-06-08 09:52:15 | MUSIC

 「平原 まこと」

  1952年5月2日生まれの69歳

 

 【今夜8時】「TOKYO JAZZ」に平原まこと(Sax)&平原綾香が登場! 2020年5月24日
  
 平原綾香さんは吹奏楽部出身!
 例年、大々的に行われているジャズイベント「TOKYO JAZZ」ですが、今年は新型コロナウイルスの影響により、YouTubeでのオンライン配信となります。

 すでに昨日5/23に小曽根真さんやチック・コリア、上原ひろみさん、ハービー・ハンコック、挾間美帆さんといった豪華アーティストのライブが配信され、本日5/24が2日目(最終日)となります。


 そのトップバッターを務めるのが、《ジュピター》で知られる平原綾香さん。

 実は、平原さんのお父様は、マルチサックスプレイヤーの平原まことさんです。

 その温かく、明るいサウンドはオザワ部長も大好きですし、CDもよく聴いています。

 お父様の影響か、平原綾香さんは吹奏楽部でサックスを演奏していた経験があります(洗足学園音楽大学でもサックス専攻)。そして、中学校時代の吹奏楽部の顧問が、現在の小平市立小平第三中学校吹奏楽部の澤矢康宏先生でした。

 そのご縁で平原まことさんが、小平三中の定期演奏会に出演。オザワ部長も同じステージに立たせていただいたことがあります(なんと楽屋では平原さんのソプラノサックスを使って短い時間ながらレッスンをしていただきました!)。

 素晴らしいサックス奏者の平原まことさん、唯一無二の「宇宙的深み」のある歌声を持つボーカリスト・平原綾香さん。

 最強の父娘が本日夜8時にライブを披露します。

 ぜひ下記YouTubeチャンネルでお聴きくださいね!

*https://suisougakubu.net/tokyojazzhirahara/ より

 

 1952年5月2日大阪生まれ。サックス奏者。ロック、ポップス、ジャズ、クラシックなど幅広いフィールドで活躍する、スタジオ・ワークでも引っぱりダコのプレイヤー。トーキョー・アンサンブル・ラボのリード楽器奏者として活動。また、安全地帯やフランク・シナトラ、ナタリー・コールらのゲスト奏者として活躍し高い評価を得る。98年にリーダー作『月の癒し~wavy music』を発表、ヒーリング音楽として好評を博した。 2012/07/30 (2017/06/27更新) (CDジャーナル)

*https://tower.jp/artist/279296/%E5%B9%B3%E5%8E%9F%E3%81%BE%E3%81%93%E3%81%A8 より

 

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<日本酒> 兵庫 神鷹/江井ヶ嶋酒造

2021-06-08 09:36:07 | 日本酒

 【平成30酒造年度全国新酒鑑評会 金賞銘柄一覧(大阪国税局)】
 〈兵庫〉 神鷹/江井ヶ嶋酒造

 はじまり 江戸時代~

 江戸時代、明石の西部地区の浜手は「灘」と呼ばれていました。
 良い湧き水と播磨平野の良質の米に恵まれた灘では、酒造りが必然のように盛んになり灘の酒として、その名声を博しました。 ところが東(神戸・灘)が全国的に知られるようになったことから、この地域を西灘と呼ぶようになったのです。
 西灘で酒造りが始まったのは、江戸時代初期のこと。

 土地の旧家だった卜部家の二代目卜部八兵衛のころからでした。
 明治時代に入ると五代目ト部八右衛門の弟兵吉(左写真)は独立して自ら酒造業を営み、事業を拡大。 明治21年に資本金3万円で江井ヶ嶋酒造株式会社を設立しました。これが江井ヶ嶋酒造の始まりです。
 商標は「日本魂」で、明治27年には「百合正宗」、翌年には「神鷹」を登録しました。

 七つの木造蔵
 当社初代社長のト部兵吉は、明治21年(1888年)に江井島地区の酒造業者に呼びかけ、 江井ヶ嶋酒造株式会社を設立いたしました。
 同じ敷地内で7つの木造蔵があるのは日本でも珍しく、現在もなおそれぞれが別の役割を持っていますが7つの蔵すべてが使用されています。
 酒蔵の特徴としては、窓が少なく壁が厚い構造のため外気の影響を受けにくく、室温を一定に保つことができ、酒造りや貯蔵熟成に適しています。
 こちらでは、その7つの木造蔵についてご紹介いたします。


 一番蔵 明治22年(1889年)竣工
 当社が所有する蔵の中で最も古い蔵。
 昔は清酒造りで使用されていましたが、現在は清酒以外の酒類を製造しています。


 二番蔵 明治24年(1891年)竣工
 焼酎、ウイスキーを貯蔵する蔵。貯蔵熟成に適した木造蔵で長期間貯蔵します。


 三番蔵 明治29年(1896年)竣工
 清酒を貯蔵する蔵。しぼった原酒を熟成させるため蔵で貯蔵します。


 四番蔵 明治22年(1889年)竣工
 醗酵を終えた醪(もろみ)をしぼる蔵。しぼり機で原酒と酒粕に分けます。


 五番蔵 明治43年(1910年)竣工
 清酒の仕込みを行う蔵。 四季醸造(年間醸造)は行わず、酒造りに適している冬の時期に仕込みを行います。


 六番蔵 大正7年(1918年)竣工
 清酒とみりんの貯蔵蔵。平成9年10月より放送された、NHK朝の連続テレビドラマ「甘辛しゃん」のロケ地にもなりました。


 七番蔵 昭和34年(1959年)竣工
 清酒を貯蔵する蔵(冷房貯蔵蔵)。

 一升瓶酒を世に送り出す
 一升瓶酒が普及する前の容器といえば、樽と徳利が主流でした。 ご年配の方々にとっては幼少のころ、お使いに徳利を持って酒屋に行き、樽の呑口(栓)を三本指で捻って量り売りをしてもらった思い出をお持ちの方もおられるのではないでしょうか。
 当時は、無断で有名レッテルの徳利張りをつけて売る偽造品が多く、取り締まることも難しい時代でした。
 そんな中、明治32年、江井ヶ嶋酒造は自社で製瓶工場をもち、「日本魂」の一升瓶(1.8リットル)を他にさきがけて世に売り出しました。
 この一升瓶は偽造品を未然に防ぐと共に、品質保持の面でも優れ、瞬く間に清酒業界のシンボルになりました。

 酒づくりへの情熱
 その後も、ト部兵吉の情熱・探究心・精神は受け継がれ、常に時代の一歩先を行く新たな需要に対処できるよう研究開発を繰り返してきました。
 大正8年には、蒸留工場を竣工し、白玉焼酎、白玉みりん、ホワイトオークウイスキー、シャルマンブランデーを発売。大正10年には白玉ホワイトワインを発売しました。
 そして昭和になり、戦争や不況をくぐり抜け昭和38年に山梨ワイナリーを竣工、シャルマンワインを発売いたしました。
 また昭和56年には大分醸造所を開設し、伝統ある大分本格麦焼酎「福寿天泉」を好評のうちに世に送り出しました。
 さらに3年後の昭和59年には現在の本社横の新ウイスキー蒸留所竣工。
 清酒をはじめ焼酎やみりんのほかワイン、ウイスキー、ブランデーなどの洋酒部門にも積極的に取り組み、最新の設備と卓越した技術で優れた商品づくりに励み、多くの名品を世に送り出し、
 今や『品質と信頼』を売る会社として酒のある豊かな生活のなかに大きく貢献しています。

 江井ヶ嶋酒造株式会社 兵庫県明石市大久保町西島919番地

 ラインナップ

 「神鷹」大吟醸35・大吟醸・純米大吟醸・純米吟醸 山田錦 中取り など

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<伝統野菜> 宮城 よめごささげ

2021-06-08 09:23:10 | 伝統野菜

 「よめごささげ」

 【生産地】宮城県登米市豊里町二ツ屋地区

 【形状】赤色の豆

 【食味】

 【来歴】自家採種で作付している豆。約50年前に分家する際に実家から分けてもらったもので、それ以前からこの地区で生産されていたものと思われる。

 【収穫時期】8月末

*https://tradveggie.or.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E4%BC%9D%E7%B5%B1%E9%87%8E%E8%8F%9C%EF%BC%8D%E5%AE%AE%E5%9F%8E/#i-26 より

 

 よめごささげ他豆類8種
 生産地 登米市豊里町二ツ屋地区

 由来
 よめごささげ1豊里の二ツ屋地区で9種類の豆類を自家採種で作付している方とお会いすることができました。生産者の佐藤次子さんは、よめごささげ、親子ささげ、白ささげ、しもふりささげ、たまくらささげ、ひしまめ、金時ささげ、こうじいらず、土用ささげを作付しており、それぞれの用途に見合った調理をしています。

 これらの種は、約50年前に分家する際に実家から分けてもらったもので、それ以前からこの地区で生産されていたものと思われます。

 

 特徴
 作物名     色    食べ方
 よめごささげ  赤   けの汁に入れる
 親子ささげ   茶色  煮豆、から揚げ
 白ささげ    白   味噌汁にいれる、ゆでてマヨネーズ
 しもふりささげ 白   煮つけ
 たまくらささげ 茶色(縞模様) 味噌汁にいれる
 ひしまめ    黒   正月の黒豆、みそ
 金時ささげ   赤   あんこ
 こうじいらず  緑色  みそ、ずんだ、てんぷら
 土用あずき 小 豆色  あんこ、赤飯


 栽培方法
 露地で栽培します。それぞれの品種によって播種・収穫時期が異なりますが、5月~6月の間に播種を行い、早いものは7月、遅くとも10月頃までに収穫します。

 作物名   播種時期   収穫時期
 よめごささげ 5月     8月末
 親子ささげ  5月     お盆ころ
 白ささげ  5月~6月   8月末~10月
 しもふりささげ 6月はじめ 10月末
 たまくらささげ 6月   8月末~10月
 ひしまめ   5月     8月末
 金時ささげ 5~6月    7月
 こうじいらず 5~6月   8月末~10月
 土用あずき  6月末   10月

 主な活用・料理方法
 よめごささげ3それぞれの品種の特徴にあわせた調理を行っています。

 また、佐藤さんの二ツ屋地区では、小正月に二ツ屋地区の先祖のルーツである南部藩の郷土料理「けの汁」を作ります。二ツ屋地区は天保の飢饉の際に南部藩から移住した集落と言われており、当時の苦労を忘れないため、正月16日に「けの汁」を墓前にお供えしています。この「けの汁」は野菜や山菜など13種類もの食材を煮込んだ料理で、佐藤さんのお宅ではよめごささげが欠かせない食材となっています。

 

 生産者インタビュー佐藤次子さん
 このささげは、いつからつくられてきたかは分からないですが、佐藤家でなくとも二ツ屋地区で残っていけるように、種をあげてきました。食べてはおいしく、見た目も楽しいこのささげは、どれも我が子のように育ててきました。このささげ作りは私の趣味であり生きがいです。自分で作れなくなるのはさみしいので、体が動くうちは作り続けていきたいです。

 

 お問い合わせ

 登米市産業経済部地域ビジネス支援課

*https://www.city.tome.miyagi.jp/business/dentoyasai/yomegosasage.html より

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<漢字検定> 1級 四字熟語 12.回答 13.出題

2021-06-08 08:49:13 | 漢字検定

 前回の回答

 

 次の四字熟語の読み方を答えてください。
 ※読み方が複数あるものには代表的な読みを答えとして表示しています。

 

 問1 載籍浩瀚  -さいせきこうかん-数えきれないほどの書物があること。書籍に埋もれんばかりのさま。

 

 問2 頽堕委靡  -たいだいび-体力や気力などがだんだんにくずれ衰えていくこと。▽「頽堕」はくずれ落ちる、だらしがなくなること。「委靡」は衰える、弱る意。

 

 問3 泥首銜玉  -でいしゅかんぎょく-頭を地面につけ、玉を口にくわえること。
謝罪や降伏を意味する儀式の一つ。

 

 問4 三世一爨  -さんせいいっさん-三つの世代の家族が一つの家で一緒に住むこと。
「爨」はかまどのこと。
三世代の家族が、一つのかまどを共有して食事を作るということから。

 

 問5 蒼蠅驥尾 -そうようきび-つまらぬ者であっても、すぐれた人についていけば功名を得ることができるということのたとえ。▽「蒼蠅驥尾に付して千里を致す」の略。「蒼蠅」はあおばえ、「驥尾」は一日に千里を走るという名馬のしっぽ。はえは遠くには飛べないが、駿馬の尾についていれば遠くまで行くことができるという意。単に「驥尾に付す」ともいう。

 

 今回の出題

 

 次の四字熟語の読み方を答えてください。
 ※読み方が複数あるものには代表的な読みを答えとして表示しています。

 

 問1 垂名竹帛  

 

 問2 博引旁証  

 

 問3 魑魅魍魎  

 

 問4 駢拇枝指  

 

 問5 羊很狼貪

 

 

 *漢字検定Web問題集 HP より

 *goo辞書・四字熟語辞典オンライン より

 

 

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<経産大臣指定伝統的工芸品> 京都 京小紋

2021-06-08 08:40:59 | 経済産業大臣指定伝統的工芸品

 「京小紋」

 Description / 特徴・産地

 京小紋とは?
 京小紋(きょうこもん)は、京都府で作られている織物です。古来から染め織の中心地であった京都には、型彫の優れた技術があったため、染めだけなく型彫も行われてきました。
 京小紋の特徴は、雅びではんなりとした柔らかな雰囲気の色柄です。起源は、基本となる型紙が作成された約1200年前とされています。小紋とは、もともと武士の裃(かみしも)にある小さな文様を単色で型染めしたものです。
 江戸時代には小紋を染めた麻の袴が武士の正装になります。庶民の間にも、町人文化の自由でおしゃれな感覚が受けいれられて、粋な流行りとして小紋が広がりました。
 元は単色だった小紋も、多彩な色使いへと変化していきます。京都では、京友禅(きょうゆうぜん)と互いに影響を受け合いながら、独自の小紋として発展。柄や色遣いにも気品が溢れています。
 近年では、モダンなデザインも登場し、バックなどの小物や洋服などにも京小紋が型染めされるなど、現代にも息づいている製法です。

 History / 歴史
 京小紋(きょうこもん)は、基本となる型紙が作成された約1200年前が起源とされています。小紋は武士の裃(かみしも)に小さな文様を単色で型染めしたものです。
 室町時代や応仁の乱以降には、様々な絹織物が生産されます。京都の堀川を中心に、染色職人が集まる職人町ができるなど、京小紋が徐々に発展していきました。
 戦国時代には徳川家康や上杉謙信が京小紋を身に着けたとも言われています。小紋を染めた麻の袴が江戸時代の武士の正装になると、町人たちが粋でおしゃれな感覚で小紋を身に着けるようになりました。
 京都が産地である京小紋は、同じ産地の京友禅の影響を受け、他の産地とは異なる独自の小紋として発展を遂げます。江戸小紋(えどこもん)と比べると、京小紋は具象柄が多く、多色染めで色鮮やかな印象です。
 染めるための型紙には和紙を使用し、防染のために米から作成した糊(のり)を用いる古来の製法で現在も生産されています。

*https://kogeijapan.com/locale/ja_JP/kyokomon/ より

 日本の四季に映える京小紋
 友禅と影響しあいながら、独自の発展を遂げてきた「京小紋」。型友禅の技術が、そのまま生かされる京小紋には、雅やかな雰囲気がある。色使いや柄ゆきには、優しさや気品が溢れている。

 
 京小紋の魅力は、はんなりとした雅やかさ
 京小紋の歴史は古く、基本となる型紙が作られた1200年前がその起源とされている。小紋染めは、江戸時代の武士の裃として発展し、一般に“江戸小紋”と言われている。粋でおしゃれな小紋染めは、男女の「小袖」として江戸・京都の一般庶民の間で流行した。明治になってからは「型友禅」と影響しあいながら、単色から多彩色へと変化し、「京友禅」として独自の発展を遂げた。「京小紋」には「東京染小紋」と違った、はんなりとした雅やかな雰囲気がある。色使いや柄ゆきにも、やさしさや気品が溢れているのが特徴だ。現在、その伝統的な“京小紋”の持ち味を生かしながら、新しい手法でその活路を見出している池田染芸。その開発の現場に、染師・池田和男さんを訪ねた。


 伝統的な“京小紋染め”の技が生みだす「鮫小紋グラデーション染」
京小紋は、型友禅とも言われる。伝統的な文様も数多い。以前は、いろいろな文様を染めていたが「最近は、小紋の中でも最もデザイン性に優れた“鮫小紋”の文様にこだわっている」と言う池田さん。その“鮫小紋”に、京小紋独特の「はんなりとした雰囲気」がのせられた。“鮫小紋”の地色に裾ぼかしが入っている「グラデーション鮫小紋」だ。この、特許を取得した「新技法“地色ぼかし染め”の開発」にも、京小紋の伝統的な技術が活かされている。柔らかな風合いに仕上げられた小紋は、1999年秋グッドデザイン賞を取得。着物で初めて「Gマーク」の指定を受けた。審査でも高得点を取得した「グラデーション鮫小紋」は、特別賞候補にもなった。

 今までになかったものを創りたい
 池田さんは、染屋家業三代目。高校の商業科を卒業し、家業の染色に従事した。それと同時に3年間、京都市立美術大学(現在の京都芸大)の聴講生として、働きながら色彩学や美術史を学んだ。
 「創造力を生かす」のが趣味だと言う。業界で『ブック見本』といわれるカラー写真の付いた見本帳にスライドフィルムを使ったり、作業能率を上げるために型洗い場に簡単なシャワーを取り付けたりした。また、友禅板に紙テープを貼って板の汚れを防ぐことも考えた。日常の作業工程を見直し、提案・実践するうちに、23歳の時、「オートエアー自動噴霧器」を考案する。染型紙に湿りを持たせるために使う噴霧器には、従来空気を入れるのに手押しポンプが内蔵されていたが、替わりにエアーコンプレッサーを使うことを思いついたのだ。この発明は実用新案を取得し、科学技術庁長官賞を受賞した。「今までに無いもの、前例の無いことをする」のが好きなのだ。20代の時に、当時前例が無かった異業種が集まる勉強会「キモノファッション研究会」を創立し10年余り続けてきた。
 そんな池田さんの目の前にある「きもの業界」の現実は厳しい。銅版画の原理で、金属の円筒に繊細な鮫小紋などの文様を彫る「機械捺染」の技法で作られた「小紋」の出現。値段も安く均一に綺麗に染まる「大量生産された小紋」に押され、「伝統の技法で染めた」小紋は苦戦を強いられていた。「本物の“伊勢形紙の糊防染でできた京小紋”と、“機械捺染”の小紋が、誰にでも一目見て区別できる方法はないだろうか」。染師として現実を直視した池田さんにとって、この課題は挑戦し甲斐のある“テーマ”になった。かつて美大で勉強した色彩学のグラデーションの技法を応用し、新技術の開発に取組むことになった。

 京都は“歴史と職人の町”
 「伝統的工芸品の本当の良さを知る上でも、その産地に赴き、自分の目で見て確かめて頂くのが一番」だという池田さん。「京都は歴史の古い町ですし、伝統的工芸品も17品目と多い。日本の文化を支える技術の町でもあるんです。“ほんまもん”の伝統的工芸品を京都まで買いに来る、“買い物と観光の町”にしていきたい」と語る。
 本業以外のことにも精力的に取組む池田さん。交友範囲も広い。“染め”業以外で、今一番力を入れている事はインターネットだと言う。「これから、少しずつホームページの中身を充実させていきたい。“京小紋”の歴史や沿革を情報発信していきたいと思ってるんです」と、次の目標を語った。


 職人プロフィール

 池田和男 (いけだかずお)

 1937年1月7日生まれ。
 京小紋 染師
 伝統工芸士
 京都府伝統産業優秀技術者


 こぼれ話

 伝統工芸の歴史を彩る小道具たち

 桃山時代に活躍した、狩野吉信画「職人図屏風」にも、型置きしている職人の傍らに、大小さまざまの「染桶」が描かれています。池田染芸でも工房の階段の踊り場に、壁面一杯積み重ねられた「染桶」がありました。桶は、使用された当時の職人達にとって身近に存在し、人生の傍らにあった小道具。長い歴史を生きてきた「染桶」には、造形的な美しさや時の流れを感じます。
 木桶は今でも「和」の味を残す小道具として、お料理用の「寿司桶」から「風呂桶」まで、私たちの身近にあるもの。私たちの「木桶」もまた、日常の暮らしの中に密着して家族の歴史と共に生き続けています。

*https://kougeihin.jp/craft/0209/ より

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