いいもの見ぃ~つけた!

「いいもの」は探せばいっぱいあります。独断と偏見による個人的「いいもの」情報発信所です。

アルファ・ベータ・ガンマ・デルタにデルタプラス

2021-06-26 17:45:43 | 言葉

 「日本人にはなじみがない」と「ギリシャ文字」使用を否定的に発言した解説委員がいたが、本当にそうだろうか?

 ギリシャ文字では「α アルファ」「β ベータ」「γ ガンマ」「δ デルタ」・・・と続くが、これぐらいまでなら書くことは難しくても少しは馴染みがあるのでは?

 しかし、そのあと「ε イプシロン」「ζ ゼータ」「η イータ」「θ シータ」となると馴染みが薄くなるw

 「ι イオタ」「κ カッパ」「λ ラムダ」「μ ミュー」「ν ニュー」「ξ クサイ」「ο オミクロン」「π パイ」「ρ ロー」「σ シグマ」「τ タウ」「υ ユプシロン」「φ ファイ」「χ カイ」「ψ プサイ」「ω オメガ」

 と言いつつ「イプシロン」は「イプシロンロケット」。

 「シータ」は数学で習った?使ったはず。

 「カッパ」はスポーツメーカー名。

 「ラムダ」は昔自動車に使われていた。

 「ミュー」はポケモンで。

 「パイ」はこれまた数学-円周率。

 「オメガ」は時計メーカー。

 なかなか知っているのでは?w

 

 今話題になっているのは「ウイルス株」それも「変異種」の名称を「国」ではやはり「偏見」になってはいけなということで「ギリシャ文字」に置き換えるというもの。

 「アルファ-英国型」「ベータ-南アフリカ型」「ガンマ-ブラジル型」に。

 出てくる順番でつけられるとのこと。

 で、今は「デルタ-インド型」に。

 

 しかしまたややこしいことに「デルタ-インド型」がまた変異したため「デルタプラス」と名付けたとか。

 もう「変異」が起こらないでほしい。そう覚えられないからw

 いや、それ以上に「変異種の脅威」から逃れたいから。

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嬉しい誤算?もったいない?-陸上 男子 100m

2021-06-26 16:41:12 | 東京五輪

 「陸上 男子 100m」で東京五輪出場をかけた熾烈な戦いが繰り広げられた。

 6月24日「日本選手権 準決勝」。

 やはり注目は、4人の「9秒台」記録保持者。

 9.95の「山縣亮太-セイコー-29歳」

 9.97の「サニブラウン・ハキーム-タンブルウィードTC-22歳」

 9.98の「桐生祥秀-日本生命-25歳」

 9.98の「小池祐貴-住友電工-26歳」

 それに続くは、

 10.01の「多田修平-住友電工-25歳」

 10.03の「ケンブリッジ飛鳥-ナイキ-28歳」の二人。

 

 順当にいけばこの6人が決勝に進めるかと思われたが・・・

 準決勝で波乱が・・・

 山縣・サニブラウン、多田、桐生・小池は順当だったが、ケンブリッジが5着に沈む。

 そして決勝でも波乱が。

 結果は、

 多田が10.15で優勝!

 2位に「デーデー・ブルーノ-東海大-21歳」が飛び込んだ。

 この伏兵「デーデー・ブルーノ」。

 まだ陸上競技を始めてわずか5年。

 ナイジェリア人の父と日本人の母を持つ。

 大会前の自己記録は、10.2。

 しか決勝で自己記録を更新-10.19。

 参加標準記録10.05を破っていないため東京五輪出場はできない。

 3位 山縣亮太 10秒27
 4位 小池祐貴 10秒27
 5位 桐生祥秀 10秒28
 6位 サニブラウン アブデルハキーム 10秒29 という結果に。

 

 今のところ、優勝した「多田」と3位の「山縣」が出場権獲得。

 残る1枠は7月に決定する。

 

 まぁ嬉しい誤算?それとももったいなかった?

 さて五輪でどこまでやれるか?

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<日本酒> 愛媛 酒仙 栄光/栄光酒造

2021-06-26 13:06:12 | 日本酒

 【平成30酒造年度全国新酒鑑評会 金賞銘柄一覧(高松国税局)】
 〈愛媛〉 酒仙 栄光/栄光酒造

 水 酒仙栄光を育む「湧ヶ淵」の名水
 名酒には名水ありといわれます。
 栄光酒造では、高縄山系の「湧ケ淵」の名水を酒造りに使用しております。

 その名水は、日本酒の仕込み水として理想の成分含有率を誇ります。
 当社の酒仙栄光をはじめとする商品は、そうした四国の自然の一滴一滴に宿して生まれてきます。

 米 松山三井 山田錦 しずく媛の高精白米
 日本酒の品質を決定する重要な要素である「お米」。
 栄光酒造では最上級で大粒の「松山三井」「山田錦」「しずく媛」 を使用し、精米をしております。

 お米の外側には雑味の原因になるたんぱく質・脂肪・灰分・ビタミンなどが沢山ふくまれており、普通のお米だと50%以上精米すると、殆ど残りません。中心部分だけ使用するには粒が大きいことはとても大事なことなんです。精米歩合は究極の35%まで高めることができ、真珠のように輝くような米に変わります。

 人 江戸寛政年間に起こった「越智杜氏」
 受け継がれる杜氏の技
 杜氏には集団があり、四国には愛媛県の「伊方杜氏」「越智杜氏」それと高知県の「土佐杜氏」。
 越智杜氏は瀬戸内海の島嶼部地域が発祥の地。
 その地域にある海南寺の住職 円乗和尚「酒のみ坊さん」と親しまれたお酒の大好きな住職でした。その円乗和尚が清酒づくりの技を伝承したのがその興りといわれております。
 ですが、後継者不足から越智杜氏は岡田彦男杜氏を含め数人が残るだけとなっております。
 酒造りというのは通常、寒造りといい日本酒を造る蔵人を含め杜氏さんたちは、冬の季節だけ、酒造りに蔵に集まり仕事に従事します。

 ところが栄光酒造の岡田杜氏はシーズン以外も蔵に残り、蔵元の敷地に住居を構えております。
 原材料選びから次回の仕込みの準備まで、年間を通じ酒造りに従事している酒造り専業のプロ中のプロなんです。そのおかげで、岡田杜氏の元、栄光酒造の酒造りに従事する若い蔵人たちは、年間を通じ杜氏とふれあい、伝統の技にふれ優秀な後継者の育成にもなっております。
 また日本酒だけでなく、発酵調味料や梅酒の醸造にも杜氏の技術をもちいて製造しております。

 その岡田氏の後継者として、現在では大山杜氏が酒造りのプロとして腕を奮っています。
 栄光酒造では、杜氏の確かな「技・経験」をこうして代々引き継いでいき
”伝統ある美味しい酒”を造りお客様にお届けし続けています。

 栄光酒造株式会社 愛媛県松山市溝辺町甲443

 ラインナップ

 「酒仙 栄光」特別大吟醸 金賞・大吟醸 Laugh with SAKE・純米酒 辛口純米六十八

 「栄光瑞雲」大吟醸 など

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日経MJ 2021年上期ヒット商品番付 前頭4枚目

2021-06-26 11:25:39 | ヒット商品

 日経MJ 2021年上期ヒット商品番付 西前頭4枚目

 「タイガー魔法瓶 土鍋ご泡火炊き JPL-A」

 土鍋で炊き上げる炊飯器で、ご飯の香りを保つ保温機能も人気。

 1~5月の売り上げは前モデルと比べ約4割増。

 

 今どきの炊飯器は結構長持ちしますが、メーカーとしては次々と「新製品」を出すことで「買い替え」を狙っています。

 しかし、本当に「新製品」は「旧製品」より「おいしく」炊けるのでしょうか?

 次々と買い替える消費者もおいでになるようですが、丁寧に使っていればそこそこの年数使えます。

 また、「炊飯器」以上に「おいしいお米」に切り替えることの方が「おいしい」と感じるようですがw

 

 日経MJ 2021年上期ヒット商品番付 東前頭4枚目

 「アップル マックブックエアー」

 アップル独自のCPUが搭載されたノートパソコン。

 そんなに話題になったの?って感じw

 それより「iMac」のデザイン性に目を惹かれたけどねw

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<苺> ふくあや香

2021-06-26 11:18:40 | 食品

 「ふくあや香-ふくあやか」

 分類:果実
 品目:いちご類:いちご

【見た目】
 果形は円錐形、果皮の色は鮮紅色、果肉は橙赤色。
【食味】
 糖度は高く、酸度がやや高く、食味が良好である
【由来】
 福島県オリジナル品種
【その他】
 「ふくあや香」という名前には、「ふくしまオリジナルの酸甘あやなす香味を消費者に届け、幸福感をともに味わいたい」という意味が込められています。
【生産の見通し】
 現状維持

 出荷時期
 2月上旬~5月下旬

 品種に関するお問い合わせ
 福島県園芸課 福島県農業総合センター

*http://g-foods.info/zukan/product/product_217.html より

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<言 葉> 夏の言葉 菖蒲華

2021-06-26 11:10:46 | 言葉

 「菖蒲華」

 「菖蒲華」はハナショウブの咲き始めを表す七十二候!

 「菖蒲華」は、季節の移ろいを動物や植物、気象の変化で表した「七十二候」のひとつです。

 菖蒲華は「あやめはなさく」と読みます。

 *https://shikitari.net/shikitari/shichijuniko/shichijuniko2/11210/ より

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<日本酒> 広島 桜吹雪/金光酒造

2021-06-26 10:05:51 | 日本酒

 【平成30酒造年度全国新酒鑑評会 金賞銘柄一覧(広島国税局)】
 〈広島〉 桜吹雪/金光酒造

 

 賀茂金秀(かもきんしゅう) 金光酒造
●上品かつ力強い味 広島酒のイメージを変える酒、賀茂金秀

 広島県西条地区から少し離れた黒瀬町。ここに賀茂金秀を造る金光酒造が位置しています。

 金光酒造の創業は明治13年。以降「桜吹雪」をメインブランドとして販売していましたが、平成の時代に入っても普通酒を中心に造っていた蔵元であり、年間製造量は300石という小規模の生産量であったため、全国有数の名醸地である西条地区を擁する広島県において、金光酒造は高いポジションに位置する酒蔵ではありませんでした。

 『それで良いのか?』

 そう疑問を感じたのが、金光酒造5代目に当たる、当時28歳の金光秀起さんです。

 秀起さんは東京農大の醸造学科を卒業後、小規模な酒蔵であるからこそ、品質重視の少量生産をするべきと考え、卒業後すぐに蔵に入り、自力で吟醸酒造りにチャレンジを開始しました。


 「賀茂金秀」誕生

 数年間の試行錯誤を経て、ようやく納得できるレベルの純米酒、純米吟醸酒を造れる迄に至った秀起さんは、その2種類のお酒を持って地元広島の実力地酒専門店へ向かいました。

 「新規取引に至るまでは3年はかかる」と噂される地元有力店で評価をされなければ、東京には出ていくことは出来ない、と考えたからです。

 この判断は正解でした。

 恐る恐る飛び込んだ広島の酒販店の反応は、秀起さんにとって予想外のもので、「このレベルなら直ぐに取り扱ってよい」と上々の評価。

 そして酒名は金光酒造のある地区を表す「賀茂」郡と、秀起さんの名前から「金」と「秀」を取り、「賀茂金秀」と名付けられます。


 この蔵の注目すべき点は、吟醸蔵としての基盤が全く無いレベルから、金光秀起さんが進んで蔵の改革を行い、現在に辿り着いた点です。

 賀茂金秀は静かに確実に全国の名のある地酒専門店に認められていき、徐々にその名を知られるようになっていきます。

 取扱を開始した当初から、何かしてくれるような期待が感じられる蔵元です、と紹介していましたが、2010年、賀茂金秀は快挙を達成します。

 毎年全国新酒鑑評会が行なわれる前に、広島県西条地区ではこの地区の酒蔵を対象にした品評会が行なわれます。西条地区は古豪や大手蔵が多く並ぶ、全国有数の大酒造地帯であるため、毎年非常に高いレベルで競われるのですが、その並みいる強豪を押しのけて、賀茂金秀は堂々首席1位を獲得しました。

 その後、全国から引き合いが増え、日本酒ファンからも知られる存在になります。

 現在では全国新酒鑑評会の上位入賞常連蔵の1つであり、出来の良い年には西条の鑑評会や広島県の鑑評会とのダブル金賞を獲得することもある実力蔵に成長。

 広島酒の人気にとどまらず日本酒の人気を牽引してくれるような存在へ成長が期待できる酒蔵です。

*https://www.jizake.com/c/sake/kamokin/kamokin2 より

 金光酒造 広島県東広島市黒瀬町乃美尾1364-2

 ラインナップ

 「賀茂金秀 桜吹雪」大吟醸 斗瓶取り

 「賀茂金秀」辛口 夏純・純米吟醸 まったり コロナばいばい・特別純米 など

 

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<伝統野菜> 秋田 雫田カブ

2021-06-26 09:25:17 | 伝統野菜

 「雫田カブ-しずくだかぶ」
 【生産地】仙北市

 【特徴】現在、雫田カブは地元のそば畑の中や、あぜ道などに自生している。こぼれ種で自生するほど生命力が強い。

 【食味】ゴツゴツとした表面は野生的でわさびにも似た風味の刺激がある。歯ごたえと辛みがあり、漬物として利用する。越冬させることで風味、辛みがでる。

 【来歴】仙北市角館の野田集落と雫田集落周辺で栽培されるカブで200年前から同地域にあるとされている。

 【時期】4月・9月~10月。8月末~9月初旬には種子、越冬させ、雪解け後の4月末に収穫。

*https://tradveggie.or.jp/%e6%97%a5%e6%9c%ac%e3%81%ae%e4%bc%9d%e7%b5%b1%e9%87%8e%e8%8f%9c%e3%83%bc%e7%a7%8b%e7%94%b0/#i-16 より

 

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<漢字検定> 1級 四字熟語 30.回答 31.出題

2021-06-26 09:10:09 | 漢字検定

 前回の回答

 

 次の四字熟語の読み方を答えてください。
 ※読み方が複数あるものには代表的な読みを答えとして表示しています。

 

 問1 曖昧模糊  -あいまいもこ-はっきりせず、ぼんやりしているさま。あやふやなさま。▽「曖昧」も「模糊」も、ともにぼんやりして不明瞭ふめいりょうなさま。「模」は「糢」とも書く。

 

 問2 霧鬢風鬟  -むびんふうかん-黒くて美しい髪の毛のたとえ。
「霧鬢」は墨のように黒くて美しい髪。
「風鬟」は風でなびく美しい髪。

 

 問3 翼覆嫗煦  -よくふうく-愛すること。
親が子を、政治家が人民を、男が女を慈しみ愛することをいう。
「嫗煦」は暖めて育てること。
親鳥が雛や卵を翼で覆って、暖め育てることにたとえた言葉。

 

 問4 無影無踪  -むえいむそう-どこへ行ったのかわからないこと。
「踪」は足跡のことで、影も足跡も存在しないという意味。

 

 問5 博識洽聞 -はくしきこうぶん-様々な経験をしていて、様々な知識を深く知っていること。
「博識」は広い知識があること。
「洽聞」は様々な経験があること。
「博識広聞」とも書く。

 

 今回の出題

 

 次の四字熟語の読み方を答えてください。
 ※読み方が複数あるものには代表的な読みを答えとして表示しています。

 

 問1 蛙鳴蝉噪  

 

 問2 漿酒霍肉  

 

 問3 黛蓄膏渟  

 

 問4 摩頂放踵  

 

 問5 水天髣髴

 

 

 *漢字検定Web問題集 HP より

 *goo辞書・四字熟語辞典オンライン より

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<経産大臣指定伝統的工芸品> 大阪 堺打刃物

2021-06-26 08:38:54 | 経済産業大臣指定伝統的工芸品

 「堺打刃物」

 Description / 特徴・産地

 堺打刃物とは?
 堺打刃物(さかいうちはもの)は、大阪府堺市や大阪市を中心とした地域で作られている刃物です。丈夫さと切れ味を両立するために、地金(軟らかい鉄)と刃金(鋼:はがね)の2種類の異なる材料を合わせて作られます。
 堺打刃物の特徴は熟練の職人による優れた「鍛造(かじ)」と「研ぎ」の技術による研ぎすまされた刃先の「切れ味」です。近年の包丁は、鉄板をくり抜いて刃の部分を削るものが増えていますが、堺打刃物は、二つの鉄を打ちながら包丁などの形に仕上げるもので、伝統技術により鍛えられた刃物は硬度が高く、抜群の切れ味が長く続きます。
 また、刃物の製造工程は鍛冶、研ぎ(とぎ)、柄付け(えつけ)という3つに大きく分けることができますが、堺打刃物では高い品質を保つためにそれぞれ専門の職人が分業して作る特徴があります。用途に応じたさまざまな形の刃物があるため、板前から高い人気を博しています。

 History / 歴史
 堺市周辺には古墳時代に築造されたと考えられる日本最大の前方後円墳の仁徳天皇陵など、数多くの古墳があります。当時は古墳を造るための鋤(くわ)や鍬(すき)などの工具がたくさん製造され、大規模な土木工事が行われました。その後も職人たちは堺に集落をつくって住みつき、工具や刀を作る技術を発展させたと考えられています。
 1543年(天文12年)、ポルトガル人が日本に鉄砲やたばこを伝えた時代に、金属加工の高い技術をもつ職人が住む堺では、鉄砲が生産されはじめ、戦国時代には鉄砲の主要生産地として重要な役割を担いました。
 江戸時代に入ると鉄砲の需要は減りましたが、喫煙が流行したことで、たばこの葉を刻む「たばこ包丁」が必要となりました。堺の職人が造るたばこ包丁は、切れ味のよくて輸入品よりも優れていると評判で、徳川幕府は「堺極(さかいきわめ)」という印を入れて幕府の専売品としたことから、全国へ名声が広がりました。
 たばこの生産が機械化されてたばこ包丁の需要は減ってきましたが、職人たちは伝統的な技術を生かして、料理用の包丁などを製作するようになり、プロの料理人から高い支持を得ています。

*https://kogeijapan.com/locale/ja_JP/sakaiuchihamono/ より

 

 火と鋼の芸術に板前の腕がなる
 刃物研ぎの伝統工芸士森本一郎さんの作業場をたずねた。扉を開けると漂う鉄粉とニカワの匂いが、かつての下町の路地裏を思い出させる。カランコロンと下駄をならしてその人は現れた。

 
 高速回転の研ぎ器をあやつる
 「桐の高下駄は足元が暖かく感じるんです。仕事上、砥石には水が付き物。床が常に濡れているから、この高さもちょうどいいんです。」森本さんの仕事場には荒研ぎ用、本研ぎ用など5台の研ぎ器が並ぶ。直径90センチ以上の大きな電動研ぎ器が大きな音を立てて回転する。その砥石を抱え込むようにして刃物を研ぐ。工程が進むとともに、さらに甲高い金属音が追加された。砥ぎ機の下には摩擦による熱を取るために水が張られている。森本さんの履く高下駄の意味がよく分かる。金属と、天井の高さと床の水により、足元が冷えてくるのだ。石油ストーブの上に置かれたドラム缶にお湯が張られていた。森本さんは錆止め液で濡れて冷たくなった手をそのお湯でさっと洗い次の工程に進んだ。研ぎ機にはランダムな傷が付けられている。「この傷がないと摩擦が強くなり刃物が吸い付けられてしまって危ないんです。この傷を付けるための鉈も鍛冶屋さんと相談してあつらえてるんです。」ランダムに付けられているように見える傷も、経験がなければ付けられない難しいものだったのだ。


 板前と刃物職人の想いをこめた包丁
 人間の顔が一人づつ違うように、手作りの包丁はひとつひとつすべて違う。板前さん用のさしみ包丁となると、1日に20本ほどしか研ぎあげることが出来ないという。西洋料理にはたくさんの種類のナイフを使う。しかし、日本料理のための、和包丁は西洋包丁に比べると種類が少ない。日本人は器用なので1本の包丁で色々な細工が出来るからだ。その分、板前さんからの多くの要望は細やかで、かつ微妙なものである。自分の思いのままに仕上げたいという板前としての思い入れと、その思いに応えたいという双方の心が、1本の芸術的な技をもつ包丁を生み出す。
 仕上げの段階では冷たい水に直接手を入れて、砥石で研ぐ。「この程度の冷たさなんてたいしたことないよ。ぼくらの若い頃は表面に氷が張っていたんだから。」シャク、シャク、シャク・・・包丁は独特の音をあげながら、輝きだしていく。刃物研ぎの最後の段階だ。森本さんは真剣な表情になった。白熱灯の明かりがゆれる中、包丁はさらに輝きを増した。


 刃物は凶器ではない
 「近頃、刃物を使った物騒な事件が起こり、残念なことです。でも刃物自体は、危ない物ではないんです。ただ、使い方を間違うと大変な凶器になるんです。だから単一的に包丁=危険とされてしまうのは悲しい気がします」一昔前、学校では危ない物は子供から遠ざけようと、カッターさえ持たせなかったのだ。でもやっと近頃、刃物の危険性と利便性を学んだ上で、使ってみようという方針に変わってきたという。「地場産業の社会見学で、この工房にも、小学生が訪れるようになりました。私は、出来るだけ体験してもらってるんです。もって生まれた“感”という物もあるけれど人間は若ければ若いほど新しい事を修得する力があります。だから理屈ではなく体で感じ取ってもらえれば、ここに来てくれた値打ちがあります。そして堺の歴史にふれ、体験することで伝統産業に興味を持ってもらいたいんです。そうすることで後継者がどんどん生まれてくれたら嬉しいですからね。」


 1本の包丁には何人もの職人の魂が入っている
 「火造り」「研ぎ」などの工程ごとに専門の職人が携わり、独自のこだわりに満ちた刃物づくり。これを単なる切る道具として片づけるには、奥深い魅力がありすぎると思った。「近頃少し、台所に立つようになりました。包丁を実際に使ってみると、板場さんからの包丁に対する要望がよくわかるからです。魚を3枚におろしてみたり、野菜をきれいに切ってみたり・・・料理と言っても、もちろん包丁を使ってみるため。だから味の保証はありません。」そう言って少し照れくさそうに笑った。

*https://kougeihin.jp/craft/0710/ より 

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