「さんまめし」
主な伝承地域 中北地域
主な使用食材 米、サンマ、生しょうが
歴史・由来・関連行事
海のない山梨県でも秋になると質の良い新鮮なサンマが出回る。その旬のサンマと新米を一緒に炊きあげた料理が「さんまめし」である。農家では秋の収穫が無事に終わったときに、祝いの日のごちそうとして「さんまめし」は欠かせなかった。古い一説によると、稲刈りが終わった頃、「えびす講祭り」(昭和初期より始まった)では、業者が新潟から売りに来た塩サンマ(干したもの)2~3尾と、一升の新米を炊きこんだものが、現在の「さんまめし」になったといわれる。サンマを並べてごはんと炊きあげるだけで、忙しいときでも美味しく仕上がる調理法のため、現在でも多くの家庭でつくり続けられている。
食習の機会や時季
稲刈りが終わり、サンマと新米が出回る秋に、特に祝いの日などにつくられた。現在で も、旬の時期になると各家庭でつくられ食される。
飲食方法
米は炊く30分前に洗ってざるに取り、水気をきる。釜に米、サンマの切り身、水、酒、醤油を入れて炊く。炊きあがったらサンマの切り身を取り出し、身をほぐす。ほぐしたサンマをご飯にもどし、千切りした生しょうがを入れ混ぜる。レシピとしてはサンマを生のまま炊き込む場合と、網などで焼いてから混ぜ込む場合がある。どちらも生しょうがのほか、しそや柚子などをあわせても青魚特有のくさみが抑えられて美味である。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
各家庭でつくられているほか、山梨県が次世代への継承に取り組んでいく郷土食176品目「やまなしの食」のうち、さらに代表的な47品目としてしぼられた「特選やまなしの食」に選定されている。また、2019年に開催された「第14回食育推進全国大会inやまなし」では山梨県の郷土食として「さんまめし」が含まれた試食が提供された。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/sanma_meshi_yama_nashi.html より
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