「沖あがり」
主な伝承地域 静岡市由比地区
主な使用食材 生桜エビ、豆腐、葉ねぎ
歴史・由来・関連行事
国内で桜エビが水揚げされるのは駿河湾だけ(※)であり、静岡市の由比港と焼津市の大井川港のみである。桜エビ漁はアジの綱引き漁に偶然桜エビが入ったことから、明治27年から始まった。漁期は桜エビの保護のため年2回と限定し、春漁は3月中旬から6月初旬、秋漁は10月下旬から12月下旬となっている。沖あがりは、生の桜エビを豆腐やねぎと一緒にすき焼き風の味付けで煮込んだもので、沖から上がった桜エビ漁の漁師が、漁の反省をしながら酒の肴に食べた鍋料理。漁師めしである。
※出典:由比港漁業協同組合
食習の機会や時季
桜エビの漁期には取れたての生の桜エビ、それ以外でも通年、釜揚げや冷凍の桜エビが購入できるため、一年を通して家庭で作られている。
飲食方法
土鍋などの平鍋に醤油、砂糖、日本酒を入れ、火にかけ、煮立ったら桜エビと大きめに切った豆腐を入れ、中火で味が染み込むまで煮込む。火からおろす直前に、4cm程度に切った葉ねぎを加え、ひと煮立ちしたら火を止める。冷凍の桜エビを使う場合には自然解凍がお勧め。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
漁師が食べる風習は廃れてしまったが、家庭で作られ継承されている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/36_13_shizuoka.html より
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