「クワンソウ」
【生産地】本島北部、今帰仁村
【特徴】ワスレグサ科。和名は「あきのわすれぐさ」または「ねむりぐさ」「常葉萱草(ときわかんぞう)」。安眠に効果があるとされ、食用というよりはむしろ民間療法的な利用が多い。ただし、「萱草(かんぞう)」という別名はあるが、漢方薬に使われるマメ科の「甘草(かんぞう)」とは異なる。白くて歯触りの良い茎を茹でて、和え物や煮込み料理に使う。
【食味】しゃきしゃきとした歯ごたえがあり、クセのないさっぱりとした味。
【料理】和え物、酢の物、汁物、炒め物、天ぷら等。若芽や葉、根元の柔らかい部分は和え物に、花は酢の物や天ぷらにして食す。
【来歴】九州列島から南九州まで自生し、沖縄では古くから庭の植栽や家庭菜園に植え薬用・食用に栽培されてきた。歴史的には、琉球王朝の時代から食されていたことが記録に残っている。海外との交易で栄えていた琉球には、中国から多くの冊封使(さっぽうし/さくほうし)が渡来し、琉球王府は冊封使をもてなす贅を尽くした料理の素材にクワンソウが使った記録が残っている。また、琉球王府の医師であった渡嘉敷親雲上通寛(とかしきつうかん)が、中国の北京に留学し、帰国後の1832(天保3)年に著した琉球食療法の指南書「御膳本草(ぎょぜんほんそう)」にも掲載されている。
【時期】通年
*https://tradveggie.or.jp/vegetableposts/47-okinawa#index_aQ63d9cJ より
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