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イッピンNHK 「美しい石を暮らしの中に~香川 高松の石製品~」

2023-07-26 08:38:42 | イッピンNHK

 第94回 2015年6月9日 「美しい石を暮らしの中に~香川 高松の石製品~」リサーチャー: 原田夏希

 番組内容
 日本が世界に誇る高級石・庵治(あじ)石。墓石や灯籠で名高い、この香川県高松産の「花こう岩のダイヤモンド」が、今、フルーツボウルやコーヒーミル、ワインクーラーなどに華麗に変身を遂げ、大好評を博している。石の重さや硬さを生かしつつ、独特の繊細な斑文を際立たせた、上品なイッピンだ。平安時代以来の1000年の伝統を誇る石工の驚くべきワザとは?女優・原田夏希が知られざる石の世界を徹底リサーチする。

*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201506091930001301000 より

 詳細不明につき、勝手に調べてみました。

 「庵治石」

 歴史に磨かれた天下の銘石「庵治石」。世界に類をみない上質な石材。
 水晶と同程度を誇る硬度と、気品ある美しさ、高い耐久性、
 細かな細工にも耐える石質、重量感、そして希少性。
 すべてを兼ね備える庵治石は、世界一の石材とうたわれています。

 主な産地 庵治町、牟礼町

 庵治石とは
 香川県高松市の東に位置する石の里は、山全体が花崗岩の層からなる八栗五剣山にいだかれた牟礼町・庵治町にまたがり、そこから庵治石は産出されています。庵治石は日本三大花崗岩のひとつに数えられ、世界でも花崗岩のダイヤと呼ばれ、高く評価されている石材です。きめ細やかな地肌であるため、風化に強く、磨けば磨くほど艶を増していきます。主成分は石英と長石で、そこに少しの黒雲母が含まれているため、「フ(斑)」と呼ばれる珍しい表情が現われてきます。花崗岩は細目、中目、荒目と分類されますが、庵治石は細目と中目に分類されており、きめ細かな模様の細目になるほど貴重品として扱われています。また、庵治石はその硬度でも知られています。水晶と同じ硬度7に分類され、200年は彫られた字が崩れたり、艶がなくなったりすることがないと言われているのもこの硬さのおかげです。

 石材の単価「世界一」

 庵治石の大きな特徴のひとつとして「斑」があります。「斑」とは、よく研磨した石の表面に黒雲母が特に緻密に入り、「指先で押さえたような湿り気または潤いを与えたような」まだら模様に濃淡がでることです。そして、庵治石で良く使われる表現に「斑が浮く」という言葉があります。これは、石の表面が二重の絣(かすり)模様のように見えることをいいます。このような現象は、世界の石材の中でも類を見ず、庵治石特有の現象であるとされています。この希少性、特質から、石材の単価「世界一」と評価されています。


 歴史が磨き上げた庵治石
 庵治石の歴史は古く、およそ1000年前にまでさかのぼります。平安時代後期から採石使用され、遠く京都にまで送り出されていました。また、香川県での庵治石製品加工の発祥は、およそ650年前の石清水八幡宮の再建時と考えられています。工法作品等斬新的な加工がはじまるのは1814年屋島東照宮造営の頃と言われています。それまでも牟礼・庵治には石工がいましたが、人手不足のため和泉の国より石工を呼び寄せました。そうして牟礼・庵治にやってきた石工達は、任務終了後そのまま住みつき、自らの業を立て始めました。この頃から明治時代くらいまでが、「庵治石産地」としての基礎づくりの時代でした。当時は注文を受けた石工が自ら山へ足を運び、原石を採掘加工していましたが、時代の進展とともに採石と加工が分業化されるようになってきました。大正から昭和の戦前は「庵治石発展」の時代であり、花崗岩の中でも特に硬い庵治石を見事に製品化する技法を得た石匠が、その技によって刻みあげる石彫品は、庵治石とともに全国に知られるようになりました。その後、灯籠、墓碑等の需要が高まっていき、昭和35年ごろには石材切削機が導入され、石材加工に大変革をもたらしました。このようにして、時代とともに庵治石と石匠の技術は磨き続けられ、現代では、石匠が身につけた技術を思うがままに発揮できるようになっています。

*https://www.kensanpin.org/product/craft/994/ より

 

 【庵治石】“花崗岩のダイヤモンド”で暮らしを彩る(香川県高松市) ほんのひととき 2020年5月26日 06:00

 日本全国の“地域の宝”を発掘する連載コーナー「地元にエール これ、いいね!」。地元の人々に長年愛されている食や、伝統的な技術を駆使して作られる美しい工芸品、現地に行かないと体験できないお祭など、心から「これ、いいね!」と思える魅力的なモノやコトを、それぞれの物語と共にご紹介します。(ひととき 2019年7月号より)
 高松市の東部、源平合戦の古戦場として名高い屋島。相引川河口を挟んだ向かい側にそびえるのが五剣山だ。山麓の牟礼町・庵治町は、愛知県の岡崎、茨城県の真壁とならぶ花崗岩(庵治石)の三大産地として知られる。

 採石場のある五剣山
 庵治石は石肌を構成する複数の鉱物の結晶が非常に緻密で硬いのが特徴。ほかの石には見られない、「斑(ふ)」という黒雲母の細かな結晶が牡丹のような淡い文様を見せる。〝花崗岩のダイヤモンド〟と称され、墓碑や灯籠の最高級石材として珍重されてきた。

 「最盛期には石材関連だけで500社近くあったのが、いまでは約200社にまで減っています」と語るのは、高松市牟礼庵治商工会の平田宗展さん。墓の維持や継承に対する意識の変化や安価な外国産石材の流入などが背景にあるという。

 地場産業の衰退に歯止めをかけたい。庵治石の素晴らしさをもっと多くの人に知ってもらいたい、との思いから、平成24年(2012)、商工会と匠の技をもつ石工有志が立ち上げたのがAJI PROJECT(アジプロジェクト)だ。テーマは「暮らしに寄り添う庵治石プロダクト」。花器やテーブルウェア、アクセサリーなど、多彩な商品を生み出している。

 磨きの違いが石に独特の表情を作る。花器(後列右2点)、漬物石、キャンドルホルダー(前列2点)、右手前はワインクーラー。中山石材工房にて
 平田さんにプロジェクトメンバーを紹介してもらった。小物を得意とする伏石康宏さん。高松市の市章ピンバッジも手がけた。「厚さ2ミリまで削ることができるのは庵治石ならでは」だという。墓碑に文字を彫り込むサンドブラストの技術を応用し、石のトレーに格子の細工を施す二宮力さん。「位置を決めて石板の表と裏から研磨剤を吹き付け、穴をあけていく。硬くて粘りがある庵治石だからできる加工」だそうだ。

 精巧な彫りが美しい二宮力さんのソープディッシュ。アクセサリー置きなどにも。同じ手法で彫られたコースターのシリーズも人気
 〝丸もの〟を得意とする中山忠彦さんの新作は、柔らかなかたちのキャンドルホルダー。外側は石そのものの手触りを残し、内側を磨きあげる。「どんな商品をつくるか、アイデアを練るのが楽しくてしょうがない」と笑う。

 石という硬い素材を、柔らかな発想で〝かたち〟にしていくAJI PROJECT。その挑戦はこれからも続く。

秋月 康=文 佐々木実佳=写真

 ご当地◉Information
 ●高松市のプロフィール
 瀬戸内海に面した、牟礼・庵治エリアは、約680年にわたる石の文化と歴史の町。石匠の里公園の展望台からは五剣山の採石場や屋島を見晴るかすことができる。また高松港に近い北浜地区には、香川県産の食材や伝統的手工芸品などを扱う、香川県を五感で楽しめるスポットが点在して賑わいを見せる。

*https://note.com/honno_hitotoki/n/n920b9f9e6781 より

 


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