アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

イスタンブルの魅力は「釣り」

2009年12月22日 | Weblog
 イスタンブルについてですが…年配の日本人は、「イスタンブール」と言います。庄野真代の「飛んでイスタンブール」の影響でしょう。若い人たちは、「イスタンブル」。それもそのはず、高校の教科書の表記は「イスタンブル」。現地の発音はもちろん、「イスタンブル」。70歳以上の方には、「コンスタンティノーブル」の方が通りがいいです。トルコ革命までは、コンスタンティノーブルと呼ばれておりましたから(1930年以降、イスタンブルに)。

 トルコの人口は、7,200万人。そのうち、1,500万人がイスタンブルに住む。大都会です。
 イスタンブル観光は…
 アヤソフィア…巨大なモスク。モスク好きの人にはいいでしょうが、仏教徒の私には、「ああそうですか」といったところ。オススメ度60%。
 ブルーモスク…青いモスクかと思ったが、外観は特にブルーではない。内部のタイルなどがブルーっぽい。ミナレット(尖塔)が、6本というところが世界で一つなので特徴的。オススメ度58%。
 グランドバザール…5,000軒の店が入っているというので、凄く楽しみでした。しかし、店員がしつこくて辟易。売っているものは99%ニセモノ。言い値の80%引きで買うべし。オススメ度55%
 エジプシャンバザール…香辛料の店がおよそ40%を占める。観光客が、樽に山のように積まれた香辛料を買いますか?買わないと思うよー!見学する分にはおもしろくないわけでもないけどね。
 香辛料屋の子供が、「こんにちは」と日本語で声をかけてきた。すると父親らしき店主と思われる男が、「いいの、声をかけなくていいの。オジイサンは、買い物しないから」と、日本語で言った。
 嫌な気分でしたよ。私のことを、オジイサンだって!「オマエのような孫をもったおぼえはねえ!」と、言ってやりたかったです。それに、どうして日本語で「声をかけなくてもいい…」と、言うのよぉ!子供に言うならトルコ語で言えばよい。明らかに私への挑戦です。あんな男の一人や二人、「必殺出足払い」で、1秒でやっつけることができます。日本人に嫌みを言う前に、自分の子供を学校へ行かせろよ!イスラム教徒なのだろうコラ!とも言ってやりたかった。イスラムの教えの第一番が、「子供を学校へ行かせよう」ですから。エジプシャンバザールのオススメ度は、50%。つまり、行かなくてもいいし、行ってもいいし…ってところ。

 トプカプ宮殿…ここは何度行ってもいいでしょう。一つの建物を想像していたのですが、敷地面積が70万平方メートルですよ。日本の皇居の敷地面積(115万平方メートル)には比べられませんが、建物を比べるとトプカプ宮殿が大きいです。陳列されている宝飾類には、唖然とさせられます。ロンドンで見た、ばかでかいダイヤモンドに匹敵する大きさのダイヤモンドもありました。ハーレムも見る価値あり。別途入館料が徴収されますがね。オススメ度90%

 私がイスタンブルで最も気に入ったのは、「釣り」です。中国の故事に、「一生楽しみたければ釣りをしろ」というものがあります。この故事、「一日楽しみたいなら…」「1年楽しみたいなら…」の「…」の部分はいろいろあるが、「一生楽しみたいなら」だけは、「釣りをしなさい」で完全に統一されている。「釣り」というのは、人間にとってそれほど大きな位置を占めるものです。

 イスタンブルの市民は釣りをしています。特に、ガラタ橋という橋の上からの釣りが私には印象的でした。夜明けから、暗くなるまで、一日中橋の上で釣り。食事は、屋台の食べ物屋やらチャイ屋が橋の上に店を出しているので心配ない。釣りエサがなくなったり、仕掛けをなくしてしまったらどうするかって?それも心配ない。釣り道具屋が、橋の上で屋台の店を出している!一日中橋の上で釣りをする環境が完全に整っている。トイレはどうするかって?そのときは、橋の端まで走って行けばよい(ウマイ!)。
 ガラタ橋は、金角湾にかかる可動式跳ね橋。2層になっており、上層は道路、下層はレストラン街(中程にある橋脚近くまで)になっている。
 上層の道路の歩道から釣り糸を垂らす。下層のレストランから、釣り上げられる魚が見える。サビキに15~20cmほどの大ぶりなアジが、時には針の数だけかかり、レストランの客が歓声をあげていた。

 イスタンブルを取り巻くように、地中海から続くエーゲ海、ダ-ダネルス海峡、マルマラ海、金角湾、ボスポラス海峡がある。感心させられるのは、海の豊かさ。ガラタ橋はもちろん、岸壁にも釣り人が鈴なり。それが365日(閏年では366日)、毎日。しかも魚は釣り人全員に釣れている。ボウズでスゴスゴ引き上げる人などいない。魚が湧きだして来るのでしょうか!アジアとヨーロッパの境なので、人種も入り交じっている。そのため魚種も豊富なのかな(んなわけないね)。