アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「回教」って何?どうして豚を食べない?

2009年12月30日 | Weblog
トルコの西半分を巡って、モスクの多さが印象的でした。99%の人がイスラム教徒。日本のお寺並に、そこここに「モスク」がある(識者によりますと、モスクとお寺とは違うのだそうですが…)。モスクの目印としては、「ミナレット(尖塔)」。ミナレットには、スピーカーが取りつけてあり、「アザーン」が流される。「コーランじゃないのか?」って?スピーカーから流されるのは、「おーい!コーランの時間だぞー」というお知らせ(アザーン:召喚)。私もこの度はじめて知ったのですが、コーランではない…。
 「お祈りはモスクで」という決まりはないので、街の中で敷物を敷いて熱心にお祈りをしている人たちも見かける。トルコ人の15%~20%が、1日5回お祈りをするという。なお。トルコのモスクの牧師は、公務員。国から給料が出ている。そりゃあ、日本のお坊さんとは違うわなあ。

 イスラム教は、お祈りしなくても、罰則はない。酒は飲めない宗教と思っていたのに、おかまいなしで盛大に飲む。ラク、ビール、ワインを作っていますから。女性は顔を隠す…隠す人もいるがむしろ少数かな。そのように自由な宗教だった…実に意外でした。

 「コーラン」は、114章、6,666節から成る。「人はどう生きるか」を教えている。その第1節に書かれているのは、「学校へ行きなさい」。これは素晴らしい宗教ではありませんか!いの一番に、「学校へ行きなさい」という宗教ってほかにありますか!
 同じイスラム教でも、タリバンは、「学校へ行くな」という教え。学校がテロ攻撃の対象になったりしております。タリバンは、良くないですね。イスラム教のイメージを傷つけております。

 真面目そうなオジサンが、「イスラムの教えは、みんなでなかよくして、よりよい暮らしをしようというものだ」と、教えてくれました。私など、「目に目を、歯には歯を」から、「やられたとおりにやり返せ」という過激な宗教だということが頭にあって…。「目には目…」旧約聖書からの流れは、キリスト教ですが、ハンムラビ法典からだと、イスラム教。キリストは、「山上の垂訓」で「目には目を」を引き合いに出して復讐の禁止を教えています。「山上の垂訓」は、トルストイが絶賛しています。

 だんだんイスラム教に対する無知からくる誤解が解けてきました。
 イスラムには、「人を殺してはいけない」という教えもある。「えー!マジッスカ?」しかし、家族を守るときはOKなのだそうで…。
 女性が、黒服で身をかため、目だけ出す・・・そんなことは、コーランに書かれていないそうです。「長老さん達が自分たちに都合がいいようにつくったんだ」と、オジサンは言っていました。多分オジサンが正しいと思います。
 「妻は4人までとする」これも長老さん達に都合がいいからなのだそう。自分たちのいいように決まりを作ってしまうんだから!

 1年の半分は、土日祝祭日でお休み。2010年は、140日も休みがある。ラマダン(1か月間、日中は断食)のあとは、「あまいもの祭り」で10日間休み…あまいものを食べ続けて10日間?ラマダンの減量効果ないだろう!

 で…、私どもの世代は、イスラム教のことを「回教(かいきょう)」と、習ったのですが…。
 念のため某有名出版社の本で、「回教」を調べますと…「回(=ウイグル)民族の住む中央アジアにイスラム教徒が多かったところから、イスラム教の別名」とある。有名出版社に、ケンカを売るつもりはありません。しかしBUTですねえ…

 トルコにコンヤという町があります。今朝行ってもコンヤ(今夜?)です。このコンヤがイスラム神秘主義、独特の旋回舞踏で世界的に有名なメヴィラーナ教団の総本山だった。早い話が、メヴィラーナさんの出身地。旋回舞踏は、白い衣装で、クルクルと回る。見る人が、「風が当たって寒い!」と、訴えるほど回る。つまり、回る宗教だから「回教」。これ…有名出版社の、「回回とは、ウイグル(回鶻、回紇)を指して用いられていた。回回教がつまって、回教となった」というものより説得力があると思うのですが。

 私の内心でイスラム教の好感度がアップしました。回教の語源も明確になった(?)ことですし。
 では、オチに入ります。イスラムでは、なぜ豚を食べないか?ただ、これもイスラム教の元々の教えではないんです。元々は、豚を食べていたのです。それでですね、長老さん達がなぜ豚を食べたらダメにしてしまったか?
 解答→牛や羊は反芻する。しかし、豚は反芻しない。反芻しない豚は、エサがないと、自分の糞を食う…。だから、豚の肉は豚の糞からできている。そんなもん食えるかー!と、いうわけで豚を食べないことにした。
 オチになってないだろうって?品を落としてしまったのでオチってことでよろしくお願いいたします。