アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

人々の歴史観に影響を及ぼした言葉

2015年02月05日 | Weblog
 30年前は、「過ぎたことは関係ない。前を見て、進もう」と、考えておりました。

 しかし、BUT、「過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となる」という言葉に衝撃を受けて、「…過去から(歴史から)学ばなければならない」と、考えるようになりましたね。

 ドイツのワイツゼッカー元大統領が亡くなりました。「過去に目を閉ざす者は…」は、ワイツゼッカー元大統領が、1985年5月に、「荒れ野の40年」と題する有名な議会演説を行った時の演説の中の言葉です。
 私のドイツ好きは…知る人ぞ知る、知らない人は全く知らない…実は、この、「荒れ野の40年」のとき、偶然ですが西ドイツ(当時)を旅しておりました。あのワイツゼッカーさんが亡くなった…。しみじみとした感慨が…。
 「荒れ野の40年」の、4年半後、ベルリンの壁が崩壊…。いやーっ感慨感慨。

 で、昨日も国会で議論しておりましたが、戦争責任なんですがね。第二次世界大戦…戦後生まれの私に責任はあるのか?ないですよ。戦後生まれに戦争責任などあるはずがない。昨日の国会では、どんな話になっていったかは…(途中で飽きたので)最後までは聴きませんでしたが…ワイツゼッカーさんのような考えには行き着かなかったかと。

 ユダヤ人虐殺などドイツの罪を反省し…
「若い人に戦争責任はないが、その後の歴史から生じたことへの『戦後責任』はある…罪があろうがなかろうが、若かろうが老いていようが、全国民が過去を引き受けなければならない。その自覚があったからこそドイツは周辺国との和解を進めることができた」

 …うーん…日本の首相は、戦後70年の首相談話について、「植民地支配と侵略への反省」を明記した過去の談話の表現を変える可能性を示した。表現を変える?これって、変え方によっては危ういんじゃないか?「全日本国民が植民地支配と侵略の過去を引き受ける」…これでいかなければ…。

 ワイツゼッカーさん語録をめくると…人々の歴史観に影響を及ぼした言葉

 「非人間的な行為を心に刻もうとしない者はまたそうした危険に陥りやすい」・・・これ、ISILを思い浮かべました。

 「敵意や憎悪に駆り立てられることのないよう、手を取り合い生きていくことを学んでいただきたい」・・・こ、これも、あたかも日本政府、ヨルダン政府向けのような。

 「過去の解釈は歴史家だけのものではない。政治家も参加する責任がある」・・・あれあれ、ドイツの政治家は歴史解釈に無責任な奴がいるってことだな!

「偽りのない謝罪でなければ意味がない」・・・「言えば良いんだろう!ゴメンネ!これでいいべ!謝罪したぞ!」これは、謝罪したことになるか?ISILに気を取られていますが、「隣国との関係改善」が急務の戦後70年です。もう何度も謝罪してます。だけど、「謝罪しろ」の連呼なんですよね。

 「過去に目を閉ざす者は現在にも盲目となる」…国民が過去を引き受ける姿勢を見せると、隣国との関係が改善される…そうかも。