アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

高齢者に座席を譲りたい若者!

2015年02月13日 | Weblog
 平日(2月9日)の夕刻だというのに、新千歳空港から札幌へ向かう「JRの快速エアポート」は、乗車率150%だった。乗客の半数は「you(ユー、早い話が外国人)」だった。書き出しは同じだが、「熊本のみなさんありがとうございました」ではなく別の話。
 youたちの多くは、スマホで「雪祭り情報」をチェックしていたところから「札幌、小樽、旭川の冬の祭り」を見に行く人たちであろう事は察しがついた。
 私は、客席から溢れ乗降口付近に立っている客をかき分けて客席へ入った。youたちが一様に大型のキャスター付きのトランクを持ち込んでいるため、通路の移動がままならない。やむなく、入ってすぐのところに立っていた。ここまでは「熊本のみなさんありがとうございました」とほぼ同じ。

 youたちの中に、逸ノ城 駿(いちのじょう たかし。本名の音は、アルタンホヤグ・イチンノロブ)がいた。マジかって?マジなわけないでしょう。逸ノ城は、新千歳空港→札幌間を快速エアポートで移動しない。人気力士だから、タクシーか、迎えの車か、裸馬でしょう。
 なぜ逸ノ城を持ち出したか?逸ノ城を坊主にして純白のTシャツを着せたような若者が乗っていたのです。国籍は、たぶん英語圏。人種的にはモンゴルのような…。根拠?逸ノ城に似ていたから。本当は、中国系アメリカ人だと思いますがね。その彼を、「アルタン」とします。

 さて、アルタンは、停車の度に乗り込んでくる人がシニアと見ると、席を譲ろうとするのです。混んでいる車内で、身長192cm、体重199kgの自分が、のうのうと座席を占領できない。(注:彼の尻は、2人がけの座席を占領してしまう…)。
 坊主刈りは、海兵隊かなにかでしょうから珍しくはない。しかし、BUT!厳冬の札幌へ行くのに、半袖Tシャツ一枚ってのは…。きっと、外を歩くときには、Tシャツの上にダウンジャケットを羽織るだけなのでしょう。強いなあ。

 快速エアポートが停車して、新たな乗客が乗り込んでくる度に彼は腰を上げた。首尾良く、シニアの女性(早い話がバッチャン)に席を譲ることが出来た。通路に立った時、あらためて彼の巨大さを目の当たりにした。電車内の中吊り広告(ポスター)の上に顔があった。

 外国人の巨大な若者に、優しい気遣いが出来る人がいる。ホント、嬉しいものです。だけど、その彼も、見る目がないんです。どういうことかって?
 実は、私が車内に入っていった時、彼は立ち上がってこの若々しい私に席を譲ろうとしたのです。みすぼらしい高齢者に見えたのでしょう。優しい若者ではあるが、私を並の年寄り扱いしたところがダメだった。