アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

私が舵をとってますからってかぁ

2016年08月08日 | Weblog
 北海道の石狩川川下りというイベントに参加するハメに。「ハメに」ということは、あまり楽しめなかったということかって?そうなんです。大河を下るなどという体験がなかったので楽しみにしていたのですがね。楽しくなかったです。

 乗員は20人。プラス支援者10人。ボートは10人乗りのゴムボート。船外機なし、つまり手漕ぎ。川下りのリーダー(支援者)は、その道に通じているらしい人たち。しかし、リーダーとして乗船する機会が少ないらしく、このときぞとばかりにハイテンションでしゃべりまくり。
 長い長い注意事項の後、服装のチェック。私は、ジーンズを履いていたのですが、「着替えてきなさい」と!「いえ、濡れても、平気ですからジーパンでいいです」「ダメです!着替えてきなさい!」「・・・」。古希を前にして、ハイテンションオヤジに、高圧的に「着替えろ」と言われるとは…。ケツをまくってやろうかと思いましたがね。グループの一員でもあったので、ジーンズをショートパンツに履き替えました。

 ヘルメットと、救命胴衣の着用。これも、一人一人をハイテンションオヤジがチェック。時間をかけ過ぎ。
 その後、オールをもって漕ぐ練習。「もういい!帰る」と、言いたくなるほど練習。リーダーのテンションはますます上がる!「この人による、この人のための川下り」ここまでで、1時間経過。予定ではとっくに、石狩川に浮かんでいる時刻。
 
 さて、ボートは、日本第三位の長さを誇る石狩川に。私が乗った艇は、先頭にマッチョな消防団員。乗客8人は、2人並んで座り、右側と左側を漕ぐ。最後尾には、舵取り役のリーダーが。で、艇のリーダーは、ハイテンションオヤジではなく、元小学校校長。性別は女性。

 さて、艇は右に曲がる。つまり、右側の漕ぎ手が非力。あと、舵取りが職務を忘れているのか?
 仕方なく、私が、「右側頑張って!右側頑張って漕いで!」と、大声で指示を出す始末。マッチョ消防団員も、舳先の操作には全くのど素人。悪いことは重なるモノで、乗員は、自分たちが漕がなければならないという意識が欠如した人が8人中5人。これじゃあ艇は、まともに進まない。

 私が舵取りの声を出していることに業を煮やしたのか、最後尾の舵取りリーダーの元校長がとうとう一言発した!
 「私がぁ、舵取ってますから(オマエは、すっこんでろ)!」
 後ろからオールで叩かれてはたまらないので、私は黙秘を決めました。
 そして、艇は、右へ右へと進み、柳の木が生い茂る川岸へ!川下りでヘルメットが必要なワケがよく理解できました。ヘルメットがなければ、乗員の頭皮は柳の枝に引き裂かれていましたね。私など、残り少ない頭髪が、柳にぶら下がるということになったでしょう。おーい!舵取りぃ!寝てたのかぁ?

 そのあとも、舵取りが舵取りの役を果たさないので、艇は蛇行を重ねたのでありました。
 <川下りからの教訓>
 1 ジーンズは目の敵にされるのでさけよう。
 2 話が長いリーダーが、ワンマンショーを繰り広げることがあるので覚悟しよう。
 3 消防団員がサグリーダーとしてつくことがあるが、操船の技術が全くない人がいるので頼りにしないようにしよう。
 4 舵取りが・・・舵の意味を知らない場合があるので、川岸激突に注意しよう。

 2級船舶操縦士の私です。他人が舵を取る船に乗ると文句が多くなるわけで…。