アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

YOUの祖先も柳生の「草」かも

2024年09月29日 | Weblog
 山本一力の「峠越え」を読んでいたカミサンが、居間から叫んでおりました。
「小人は縁(えにし)に出合って、縁に気付かず、中人は縁に出合って、縁を活かさず、大人は袖触れ合うた縁をも活かすって、誰の言葉ぁ~っ?」
 さらに、「孟子ぃ?孔子ぃ?」と続けている。

「格言のようなもの=孟子様か孔子様。武者小路実篤か、はたまた、せんだみつおか?」というステレオタイプなんだからぁ。
 おっと、せんだみつおさんは、心情には訴えませんね。あいだみつおさんでした。
 
「縁…」は、孟子でも孔子でもなく、もちろん、せんだみつおでもなく「柳生一族の家訓」。山本一力さんは、分かりやすく「小人、中人、大人」としていますが、柳生家家訓では、「小才、中才、大才」となっています。

 柳生一族…初代藩主は、「宗矩(むねのり)」。「又右衛門」の方が通りがいいでしょうか。
 宗矩の父親は、「石舟斎」で、長男が「十兵衛(三厳)」そんなことは誰でも知ってるって?赤ちゃんは知らんでしょう!(赤ちゃんは、この文章を読まないね)

「子連れ狼」…これもすっかり古くなったか…。我が子を乳母車に乗せて、刺客をしながら旅をするお父さんのお話です。
 このお父さんの名前は、拝一刀(おがみいっとう)、子どもは「大五郎」。一刀の奥さんは、「あざみ」で、柳生一族に殺されました。誰でも知ってるって?そうですね。

 子連れ狼では、一刀が柳生の「草」に襲撃される。
「草(くさ)」は、柳生が全国に放ったスパイのこと。
 なぜ「草」と、呼ばれたか?
 全国に散らばり、ある者は百姓に、ある者は藩士に、はたまたある者は商人に…と、「その土地に根を生やして」親子代々住む。だから、「草」。
 草の使命は、それぞれが在住する藩の様子を事細かに江戸の柳生家へ報告すること。時には、その藩の要人の殺害も行った。

 簡単に言うと土着のスパイ。私の祖先は、「草川家」。柳生の「草」と関係があったら面白いなあと思い、かなり調べました。
 しかし、何も分かりませんでした。それもそのはず、「草」については、徳川家康から、「たとえ、徳川家が滅亡したとしても、秘匿せよ」との厳命があったのです。そのため、時の柳生の総帥以外は誰も知らなかった。草同士でも、お互いが草であることすら知らなかった。

 本日の話題、クライマックスへ行かないうちに、長文になってしまいました。続きは、次回にします。