アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

みんなで食べよう、蚊の目玉!

2025年01月28日 | Weblog
 昨秋は温かかったせいでしょうか、10月下旬まで「とんぼ」を観ました。
 俳句では、「とんぼう」と、「う」をつける場合があります。
「とんぼうの中を少女の一輪車(岡山裕美)」
 岡山さんのこの俳句、「とんぼの中を少女の一輪車」でも十分素晴らしいのですが、 岡山さんは、「上五」を五音」にしたかったと思われます。そこで、「とんぼ」を「とんぼう」とした。
「棒が飛んでいるように見える」から「飛ん棒(とんぼう)」になったあ…。この「飛ん棒説」ですが、「棒」は、漢語ですよね。「飛ぶ」は、和語。どうやら、おもしろがり屋さんの創作なのかな。
「とんぼう」の成り立ちは、句歴だけは長い私でも分かりません。「調音」の一種ですから、音の響きやリズム、バランスが整えられ美しい句になるってことでしょうねえ。

 アブ(虻)の語源は…「アブナイ(危ない)のナイを省略した」…?これ信じないでください。明らかに冗談全部。
 では虻は、なぜ虫偏に「亡」と書くか?「ボーゥ」と羽音をとどろかせて飛んでくるから。「ボーゥ→亡」…思いつきだろうって?「ボーゥ(亡)と飛んでくる虫だから虻」、これは本当の話です。

 では、これも昨秋は11月に入っても飛んでいた「蚊」ですが…。蚊は、なぜ、虫偏に文か?。「ブーン」と飛んで来るから、「文」。これもホント。

 ところで、蚊は「自然の摂理」にどんな役割を果たしているのか?
 デング熱を人間に感染させる→人が熱を出す→病院が儲かる→消費が拡大する→日本の経済が回る→こりゃいい!やるじゃないか蚊!(ウマイなあ)
 と、思ったら、熱を出した人が貧乏になる→蚊を恨む→駆除する…ありゃりゃ、結局駆除されちゃった。

 蚊は、自然の連鎖には関係ないので絶滅させても良さそう…。 えっ?「山女魚」のエサがなくなる?金魚のエサ(ボウフラ)がなくなる?絶滅させたら、結局人間が困る?

 蚊と言えども、自然界の連鎖のポジションを担っているみたい…。

 開高健さんは、世界食べ歩きの記録「最後の晩餐」に「蚊の目玉のスープ」を紹介しています。世界で最たる珍味と言えるのが、四川料理の「蚊の目玉のスープ」だという。
 だけど、スープに入れる蚊の目玉、10個や20個じゃないよね?大量の目玉をどうやって採取するの?

 コウモリのたくさんいる洞窟で、蚊を食べるコウモリの糞を集める。糞を水で洗う。目玉だけは、固いキチン質なので消化されずに残っているという。
 余談ですが、キチンは昆虫に含まれる消化可能な食物繊維なんだと。抗酸化作用、免疫賦活作用、脂質低下作用など、多くの健康効果が期待できるそう。これから流行しそうな「昆虫食」、理にかなったものであるようです。
 みんなで食べよう、蚊の目玉!
 コウモリの洞窟を探さなきゃ。