長男がBS放送でABCニュースを見ていた。(奴は絶対ニュースかドキュメンタリーしか見ないのだ。)仕方なく私もニュースを見ていると学習障害についてのニュースがやっていて思わず身を乗り出して聞いてしまった。
ニュースで取り上げられた問題はこのようなものだった。アメリカのSAT(大学入試能力適正標準テスト)は学習障害、注意欠陥多動障害の診断書があればその支援として最長2時間延長できる。これを悪用し、医師にお金を払って偽の診断書を書いてもらいこの恩恵を受ける人たちがいるというのだ。ハーバード大学やプリンストン大学などのアイビーリーグ(アメリカ北東部にある名門8大学)、他のエリート校、の激しい受験競争を勝ち抜くため、時間を延長の恩恵にあずかり、パーフェクトに近いスコアを取るのが目的だという。ある人はこれを金持ちの子供達の抜け道と読んでいるそうだ。
アメリカ人はよく「It's not fair!」というが、これこそそうじゃないの?
発達障害に対するサポートを知らない人に説明する時、よく、「目の悪い人にめがねをかけるように」の「めがね」としてたとえられる。めがねをかけてこそ他の人が見えるのと同じように見えるのだ。また英語で障害者をしめすHandicapped Personの「Handicap」はゴルフをされている人ならピンと来るかもしれないが、お互いの力をfair(公平)、もしくはeven(平等)にするためにつけるものだ。そのevenにするためにあるサポート制度が悪用されているのである。
学習障害などの発達障害は脳の機能障害である。左右の脳の統合がうまくいかないと情報処理の問題にかかわってくる。聴覚言語機能をつかさどる左脳の働きが弱ければ、国語の内容が理解できなかったり、数学の文章問題ができなかったりする。また、空間認知、図形の認知等の視覚情報の処理機能、音楽の理解機能をつかさどる右脳、または左右の脳の働きが悪い場合は国語での書字障害、読字困難があり、数学では図形が苦手、図画では描画がうまくできない等の問題がおこってくる。
だから、発達障害のある人は普段なんでもないように思われることにもできなかったり時間がとてもかかったりしてしまうのだ。だから試験時に時間の延長というサポートがつくのである。(他のサポートとして大勢ではなく別室で1人で受けたり、読字困難症の人は字が飛んで見えたり、絡まって見えるためテープを聞いての試験が許される。
そうした学習障害などの研究、サポートのあり方はアメリカは日本より20年~30年先に進んでいるという。長男を通して知ったそういう子供達に対するサポート制度は本当にすばらしいものであった。(ちなみに長男はアスペルガー症候群が主訴であるが、ADHDの要素もあり、学習障害を併発している。)
アメリカで障害が立証されると個人プログラム:IEPが作られる。自尊心を持つことが何より大切にされ、その子の持つ長所は徹底して生かして自信をつけさせ、苦手な部分は1対1で無理せず勉強。必要ならばエイドと呼ばれる介助員がたった1人のためにつくのである。
日本に帰国して残念だったのはこういったサポートが「えこひいき」や「特別扱い」という否定的なニュアンスでとられるということだった。日本では昨年の12月に発達障害者支援法ができたけどね。20、30年以上も先を進んでいるといわれるアメリカでさえこうしたサポート制度を悪用する人がいるのだから、やりきれなくなってくる。日本の支援法が形になってくるのはまだまだこれからだけど是非、こうしたアメリカの失敗から学んでいいサポート制度を形作ってもらいたい。
悪用した彼らは「そんなのフェアじゃないよ。私達にもその制度利用させなよ。」と思っているのだろうか?それにしてもゲームでもするようにこういうことをする輩がわりといるのだそうだ。ちょっと、ちがうんでないかい?それだけ発達障害には特別なニーズが求められるということなのよ。
悪用する人間も信じられないが、お金をもらって診断書を書く医者、どうなってんの?
本当に「アンフェアなのは誰か?」である。

ニュースで取り上げられた問題はこのようなものだった。アメリカのSAT(大学入試能力適正標準テスト)は学習障害、注意欠陥多動障害の診断書があればその支援として最長2時間延長できる。これを悪用し、医師にお金を払って偽の診断書を書いてもらいこの恩恵を受ける人たちがいるというのだ。ハーバード大学やプリンストン大学などのアイビーリーグ(アメリカ北東部にある名門8大学)、他のエリート校、の激しい受験競争を勝ち抜くため、時間を延長の恩恵にあずかり、パーフェクトに近いスコアを取るのが目的だという。ある人はこれを金持ちの子供達の抜け道と読んでいるそうだ。

アメリカ人はよく「It's not fair!」というが、これこそそうじゃないの?

発達障害に対するサポートを知らない人に説明する時、よく、「目の悪い人にめがねをかけるように」の「めがね」としてたとえられる。めがねをかけてこそ他の人が見えるのと同じように見えるのだ。また英語で障害者をしめすHandicapped Personの「Handicap」はゴルフをされている人ならピンと来るかもしれないが、お互いの力をfair(公平)、もしくはeven(平等)にするためにつけるものだ。そのevenにするためにあるサポート制度が悪用されているのである。
学習障害などの発達障害は脳の機能障害である。左右の脳の統合がうまくいかないと情報処理の問題にかかわってくる。聴覚言語機能をつかさどる左脳の働きが弱ければ、国語の内容が理解できなかったり、数学の文章問題ができなかったりする。また、空間認知、図形の認知等の視覚情報の処理機能、音楽の理解機能をつかさどる右脳、または左右の脳の働きが悪い場合は国語での書字障害、読字困難があり、数学では図形が苦手、図画では描画がうまくできない等の問題がおこってくる。
だから、発達障害のある人は普段なんでもないように思われることにもできなかったり時間がとてもかかったりしてしまうのだ。だから試験時に時間の延長というサポートがつくのである。(他のサポートとして大勢ではなく別室で1人で受けたり、読字困難症の人は字が飛んで見えたり、絡まって見えるためテープを聞いての試験が許される。
そうした学習障害などの研究、サポートのあり方はアメリカは日本より20年~30年先に進んでいるという。長男を通して知ったそういう子供達に対するサポート制度は本当にすばらしいものであった。(ちなみに長男はアスペルガー症候群が主訴であるが、ADHDの要素もあり、学習障害を併発している。)
アメリカで障害が立証されると個人プログラム:IEPが作られる。自尊心を持つことが何より大切にされ、その子の持つ長所は徹底して生かして自信をつけさせ、苦手な部分は1対1で無理せず勉強。必要ならばエイドと呼ばれる介助員がたった1人のためにつくのである。
日本に帰国して残念だったのはこういったサポートが「えこひいき」や「特別扱い」という否定的なニュアンスでとられるということだった。日本では昨年の12月に発達障害者支援法ができたけどね。20、30年以上も先を進んでいるといわれるアメリカでさえこうしたサポート制度を悪用する人がいるのだから、やりきれなくなってくる。日本の支援法が形になってくるのはまだまだこれからだけど是非、こうしたアメリカの失敗から学んでいいサポート制度を形作ってもらいたい。

悪用した彼らは「そんなのフェアじゃないよ。私達にもその制度利用させなよ。」と思っているのだろうか?それにしてもゲームでもするようにこういうことをする輩がわりといるのだそうだ。ちょっと、ちがうんでないかい?それだけ発達障害には特別なニーズが求められるということなのよ。
悪用する人間も信じられないが、お金をもらって診断書を書く医者、どうなってんの?
本当に「アンフェアなのは誰か?」である。