アマゾンわんわん日記 2018

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昔話

2015年08月26日 | 人間
今、子供番組「おかあさんといっしょ」、夏休みスペシャルか何かで、全国の小児病棟や子供の療養施設での公演をしているのね。
午後、いつも、時計代わりにつけておくので、見るとはなしに見ていたら、なんだか昔のことを思い出してしまいました。

今日は、ちょっと昔話。
今までにも何度か書いた話だと思うんですけど…
まあ、おつきあいください。

     *     *     *     *     *

結婚のために退職し、ブラジルへ再渡航するまでの間、ある大学病院の小児病棟で「院内学級」のおい手伝いをしていました。
「院内学級」というのは、病気の子供たちが入院している間、勉強への意欲を失わないようにお手伝いをするための場所です。
病棟が積極的に設けているところもあれば、入院患者の子供たちの保護者が中心となって、病院側に頼み込んで行っているところもあります。

私がお手伝いをしていたのは、どちらかというと後者のほう。
主催者の方は、少し前にこの病棟で3歳になる娘さんを亡くしたばかりの方でした。

大学病院の小児病棟と言っても、入院している子供さんの症状は様々。
盲腸のように短期の入院で済む子もいれば、退院の見込みが全く立たないような症状の子もいます。
退院の日がはっきりわかっている子は積極的に教室に出てきてくれますが、退院の見込みが立たないような病気の子の中には、学習することへの意欲をすっかりなくしていて、病室から外に出用としない子もいました。

そういう子を教室へ誘いに行くと、「自分はもうすぐ死ぬんだから、勉強なんてしても意味がない。」と言われることもしばしば。
中には「私、いつ死ぬの?」といったような問いかけをされるときも。

単なるボランティアだった私たちでさえ、たまらない気持になります。
付き添いのおうちの方や看護婦さんたちは、きっと、私たちの何倍も何倍もつらいんだろうなと思いました。

中には、そのつらさに耐えきれなくなって、病気の子供につらく当たる保護者の方もいて、自宅に外泊で返すたびに、虐待ギリギリのようなことをされて病院に戻ってくる小さな子もいました。

    *     *     *     *     *

「おかあさんといっしょ」の病院での公開録画を見ると、病気のお子さんたちと一緒に、たくさんの保護者の方、たぶん多くはお母さん?が写っています。
子供たちが、目の前で歌ったり踊ったりするテレビのお兄さん、お姉さんをきょとんと見上げている一方で、保護者の方たちのほうが一生懸命に踊ったり、子供の手足を動かそうとしたり…

きっと、お母さんたち、うれしいんだろうな、子供たちに子供らしいことをさせることができてうれしいんだろうな、と 保護者の方たちの姿のほうにじんとします。
病気の子供たちはもちろん、それを支えるおうちの方たちが元気でいられますように。
テレビの画面を見ながらそんなことを毎日考えてしまいました。

コメント
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