今年2月から3か月にわたって閉鎖されていたブラジルーベネズエラ間の国境が、昨日 再び開きました。
アメリカからの人道援助を拒否して マドゥロ大統領が周囲の国との国境を閉鎖したのは今年の2月21日。
それから約3か月、5月10日ベネズエラの副経済相Tareck El Aissami氏は、同日正午(現地時間)にブラジルとベネズエラの国境閉鎖を解除、同時にマルガリータ島への海上および航空によるアクセス閉鎖も同時に解除する という通達を出しました。
ただし、今回閉鎖が解除されたのはブラジルとの国境およびアクセスのみで、そのほかの国との国境は引き続き閉鎖となっています。
これにより、78日間にわたったベネズエラと周辺各国の国境閉鎖は 一部が解除されたことになります。
ベネズエラ側は今回の国境閉鎖の解除は お互いの国、国境の街の経済、人々の生活・福祉に有益なためだと説明しています。
国境が開き 多くの物資を運ぶトラックが行き来できるようになりました。
2月以降 国境が閉鎖されている間も 国境を越えブラジル側に逃げてくる人は後を絶たず、これまでに調査機関の発表によると 6000人近くのベネズエラ人が徒歩などの手段でロライマ州、アマゾナス州に入ったそうです。
彼らの多くは サンタカタリーナ州やサンパウロ州などより雇用の機会が多い場所に移されましたが、マナウス市内を見ると まだ多くの人々がキャンプ暮らしをし、道路わきで「仕事をください」と書いた段ボール板を持って立っています。
国境閉鎖により行き来ができなくなっていた二つの町、ベネズエラ側のSanta Elena de Uairénとブラジル側のPacaraimaでは、お互いの町の学校に通う児童生徒が多くいるそうです。
特にベネズエラ側からブラジル側の学校に通う子供たちが多く、国境が閉鎖されていた間はベネズエラ軍の兵士の巡回を避けて、隠れた道から学校に通ったり それさえもできなかった子供たちも多くいたとか。
今回の国境閉鎖の解除で、子供たちが自由に学校に通えるようになります。
ニュースでは自由に行き来できるようになった国境では、多くのベネズエラの人たちが生活物資や医薬品、食料などをたくさん車に乗せて帰っていく姿を流していました。
そして、明日の母の日のプレゼント。
「自由にプレゼントを選べるということが 本当にありがたいです。」と話していた若い女性の姿が印象的でした。