ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

The Field of Blood : Chapter 1

2006-12-02 02:09:39 | Athelstan・Doherty
いよいよ主人公Athelstanの登場。Bonaventureという猫と暮らしているAthelstanのお仕事は,聖ドミニコ教会の,friarと書いてあるので修道士ですかね。で,聖ドミニコ教会? 14世紀は,まだ英国教会などというしゃれた宗派はありませんでしたねぇ~。ここでいきなり,雨あられのように教会用語の「洗礼」。altar(聖餐台)とか,pyx(聖体容器)とか。日本語も知らない言葉が,単語帳を埋め尽くします。(汗) transeptに至っちゃ,キリスト教徒でもなきゃ全然知らんぞ。これは教会の構造に関する言葉で,参拝者の椅子が並んでいる場所の奥の横にある廊下の事を指しているそうです。

しかしその後さらにまた雨あられのように登場人物達が。ご近所さんばかりなのですが,きっとシリーズ中ずっとお馴染みの人達なんだろなあ。さらに彼らの職業がスゴイです。鍛冶屋,居酒屋の主人はいいとして,溝堀り,豚飼い,死刑執行人,鼠駆除,汲取り‥‥時代背景を考えると,これらは皆必要な職業なんですよね。溝堀りPikeの奥さんは3回も噂に上るので,相当な問題人物だな。(笑)

でもさらにスゴイのは彼らの名前。乞食のGodbless(神の祝福),ふざけた檀家の少年はCrim(犯罪者),溝堀りはPike(槍)だし,教会専属の画家はHuddle(密談),鋳掛屋のTab(つけ),船頭のMoleskin(もぐら),死刑執行人はManger(飼い葉桶),でも中でも1番笑ったのは,教区世話役Bladdersniff(風船鼻)。何かこういう名前の付け方ってとてもイギリスっぽいですね。この名前を見た瞬間に,この本に対する緊張感がすっかり解けて,楽しく読めるようになりました。コレはハリポタシリーズが終わったら,じっくり読んで行きたい本になるかも~と思いました。

Athelstanというのは,昔のイギリスの王様(924-39)の名前だそうです。信心深い人だったそうですよ。(この本はホントにイギリスの歴史の勉強になりますねぇ)で,この修道士のAthelstanは,檀家さん達の懺悔に適当に答えているように見えますが‥‥,かわいい女の子や,きれいな未亡人にちょっと慌てる所がかわいかったりします。


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