食いしんぼsanaの「舌の記憶」

「舌の記憶」を中心に、日々感じたことを、
ゆるゆるとつづっていきます。

ミルクショップワタナベ、震災地支援

2011年04月29日 | 取材で出会ったひとびと

葛飾区は四つ木にあるミルクショップワタナベの店主・渡辺さんから東北の物産フェアを開催するという連絡が入ったので、早速行ってきました。

フェアの目的は、宮城県名取市で被災したオフィス・ミントという会社を応援すること。オフィスミントは全国各地の牛乳販売店向けに、雑貨や食品などの通信販売を行う会社だが、今回の震災で大きな打撃を受け経営難に陥りかけているそうだ。震災直後には、インターネット上で社員の安否を気遣うメッセージが寄せられていた。「絶対に会社を立て直す。社員全員の雇用も守っていく」という社長の言葉に強く胸を打たれた渡辺さんが、できる限りの応援をしたいと、すべての在庫を引き取り自分の店で販売することを決めたという。「本当にありがとう」。そう社長から返ってきた。「僕には想像もできない辛い日々があったんだ、と感じました」と渡辺さん。ミルクショップの店先に並べられた商品はごくわずか。福島県にある農家直送の米も並んだが、在庫の少なさが被害の大きさを物語る。「自分に何ができるのか? 失敗してもいい、チャレンジがしたい。少しでも動きがあれば、それが大きな力へと変わっていくことを信じて、四つ木というこの街から何かを発信し続けたい」。

フェアは30日(日)も開催。南アフリカのウガンダコーヒー・ルイボスティー・バニラ紅茶が無料でいただけるサービスに、牛乳やヨーグルトのプレゼントもある。子どもへは子どもの日に先駆けたお菓子の提供も。売り上げの一部は赤十字社を通じ義捐金として寄付するという。

上の写真はいただいてきたバニラビーンズ♪ 紅茶と一緒に煮だして、数時間置いておくと、とってもいい香りのバニラ紅茶ができるそう。バニラ好きにはたまらんね。

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神田YANAGIYA

2010年10月10日 | 取材で出会ったひとびと
神田にあるワインショップ
「YANAGIYA」の店主がすてきだ。

YANAGIYAで扱うワインは、
カリフォルニアやニュージーランドといった
いわゆる「新世界モノ」が中心。
国産ワインも20~30銘柄とかなり充実しており、
概してカジュアルでリーズナブル、
それにおいしさをあわせもつ品揃えが有名。

「たまたま実家が酒屋でね。継ぐのはいやだったけど、
きょうだいで男が自分だけだったから、
あきらめてくれと親に泣きつかれて」

と笑って昔話をしてくれた店主の稲村さんだが、
もともとの真摯さと好奇心の強さで、
好きだというアメリカのワインに関する知識は半端ない。

印象的だったのはともかく生き生きとした語り口。
非常にカジュアルで、
伸びやかなカリフォルニアワインのような人だ。

「ワインというより“サービス業”に魅力を感じる。
人が好き。
商売をやっていると人との出会いが広がるし、
新世界のワインは、
うんちくは二の次に楽しく飲んで語り合える、
わたしにとってのコミュニケーションツールなんです」

フランスやドイツといった伝統的なワインを
じっくり味わうのもいいけれど、
新世界のワインで日常をハッピーに彩る、
それもワインの楽しみ方のひとつだなと、
深くうなづいて店を後にするわたしだったのでした。
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知ってる?「指人形 笑吉」

2010年06月24日 | 取材で出会ったひとびと
千駄木駅からよみせ通りを1本脇に逸れた場所にある
工房には、指人形作りの傍らで、
ユーモアたっぷりのパフォーマンスを繰り広げる
露木さんの姿が。
以前に取材したことがあって、今日は写真撮影で訪れたのですが、
途中でお客さんが来たこともあって、
30分のパフォーマンスをフルコースで見せてもらっちゃいました。
相変わらずのキレの良さ。ノリの良さ! うーんすてきです!

以下は少し前に地域情報紙に書いた記事。

(タイトル)
好きなことは手放さない。
誰にも負けない取り柄を天職に

(リード)
「クククッ」。好々爺2人がどうやらひそひそ話をしながらクスクス笑い。そのうちこらえきれずに肩を叩きあって抱腹絶倒。つられて観客も思わずもらい笑い。これは谷中の「指人形笑吉工房」で行なわれるショートコントのひとコマ。指人形の名はすべて「笑吉」。その生みの親であり、人形劇のパフォーマーでもある露木光明さんを取り上げます。

(キャッチ1)
指人形のテーマは「笑い」

絶妙なナレーションと笑い顔を生かした動きだけなのに、何とも生き生き。パントマイムは自己流だが、お笑いのセンスはバツグン。すだれの奥から客席を見渡し「これほど心が踊ることはない」と穏やかにほほえむ。露木さんが生み出す指人形の魅力は、その表情の豊かさ。テーマは“笑い”。その表現力は「歩いていても人の顔ばかり気になる」という観察眼のなせる技か。子どもの頃は鏡を見ては百面相。できない表情はない。「耳も動かせる」。人形づくりで最も楽しいと思うのはもちろん表情づくり。「自分でも思いがけない顔がぽっと出てきて、たまらず吹き出してしまうことも」

(キャッチ2)
思わぬ生きがいの出現に衝撃

 絵を描くことも大好き。学生時代は「似顔絵が得意な露木」で名を馳せた。20代後半で始めた油絵は美術展で入選を果たしたことも。しかし葛藤もあった。自営業で洋裁のキャリアを積んではみたものの、情熱を傾けることができない。好きな絵も、それで飯が食えるレベルには達しない。自らが主宰する絵画教室を続けることで「絵にしがみついていた」という。「取り柄がなくなってしまいそうで怖かった」。9年前、授業のサンプル用に指人形を作り、生徒ではなく自分がハマった。指先から自然に紡ぎだされたものは、とぼけた表情のおじいさん。面白い。これなら評価を気にせずやれるかもしれない。「天から与えられた生きがいは、絵ではなくこっちだったんだ」と衝撃を受けた。ところで“指人形”との出会いは、実は幼い頃までさかのぼる。「お祭りで指人形の個性的な笑い顔に目が釘付けになった。思い返してみれば、“笑吉”にそっくり。これがわたしの原点です」

(キャッチ3)
いまこの時のためのこれまで

現在は指人形づくりが本業となった。とはいえ注文が来るのは「似顔」がメイン。送られてきた写真を見て、本人そっくりの指人形を作る。着物もすべて手作り。おととしテレビで工房が紹介されたあとからは電話が鳴り止まず、1週間で700体以上の注文が入った。7割は故人の人形。工房内にはお札が1枚貼ってある。写真とにらめっこしながらの毎日を送る露木さんだが「もっと自由に作りたい」と本音がポロリ。それでもいまがいちばん幸せ、と顔をほころばせる。そして「積み重ねてきたものすべてが、指人形づくりに結びついている」としみじみ。洋裁の技術、絵を描くこと、それから表情への探求。特技を“天職”にまで昇華させた原動力、それは「好きなことは手放さない」という一貫した姿勢かもしれない。「普通の人形じゃだめ。中に手を入れるとたちまち魂が宿る指人形に魅力がある。動いてこその人形なんです」

※このブログのわたしの似顔絵、露木さんに描いてもらったものなのです♪
コメント (3)
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すてきなひと

2010年04月22日 | 取材で出会ったひとびと
最近、取材で出会う女性がすてきなひとばかりで。
お店のオーナーさんだったり、
広報の方だったりと職種は違えどみんな魅力的で
なんだかキラキラと輝いて見えるのです。

共通点は、ともかく明るくて自然体。
そして仕事で幸福を得る意欲とともに、
真摯に責を全うしようとする姿に魅力を感じる。

実はあれこれと
悩みを抱えているのだろうとは思うけれど、
自分らしい生き方を追求する向上心オーラを
まとっているような……。

憧れちゃいます!!

わたしもいつまでもみずみずしくいたい。
そして《自然体のまま》で、
誰かの憧れの存在になれたらいいニャー。
コメント (2)
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テレビ取材拒否の店

2009年06月24日 | 取材で出会ったひとびと
テレビ取材は断固お断り、
という飲食店のオーナーに出会った。

店構えこそ小さいけれど、
おいしい銘柄牛をそう料金の高くないコースで
食べさせてくれるというお店だ。

テレビ取材拒否の理由を聞いてみると、
意外な答えが返ってきた。

「取材に来たディレクターのADに対する態度がひどすぎたから」

オーナーの説明によれば、
その取材クルーがやってきたのは夏も真っ盛りのころ。
ディレクターは、
スタッフに指示するばかりで自分では何ひとつ動かない。
若いADは炎天下なぜか外を走り回ってばかり。
やれ忘れものをしたから前の店に取りに行って来いだの、
タバコ買ってこいだの何だの。
そしてひどい言葉で怒鳴られまくっていたという。

見かねたオーナーがドリンクを出してあげても、
忙しくて飲むことができない。
スタッフみんなで食事をする段になっても、
そのADだけが忙しくしていて、
とうとう飲まず食わずでお店を後にしていったとか。

ディレクターは、
自分には丁寧な態度で接していたけれど、
ADに対するその態度に超引いたというオーナーは、
二度とこういう光景を見たくないと思ったのだとか。

テレビの製作現場では、
きっとこんなことは日常茶飯事なのだろうけれど、
それでも外から見るとやっぱり異常な世界に見える。

そのディレクターもAD時代にはきっと相当
厳しい状況だったんだろうなぁ。
同じ状況でも人は二通りに分かれるよね。
えらくなったら自分も自分がされたことと同じように
下をいじめないと損だと考えるひと。
その逆に、つらい思いをしたからこそ、
今度は違うやり方で下を育てようとするひと。

これは何かに似ていると思ったら、
中学生の上下関係と同じだ。

1年は2年に、
2年は3年に頭が上がらない。
その抑圧されたものが後輩にぶつけられる。

わたしは、中学のころ生意気だという理由で、
先輩によく呼び出されたりしていたけど、
彼女たちのことをすごくカッコ悪いなと思ってた。

自分は上下関係をタテに後輩をいじめるような
先輩には絶対になるまいと誓った。
今から思えば、幼いくせにちゃんと美学を持ってて、
エラかったよねぇ、さなちゃんは。

そのディレクターやその先輩が、
自分をカッコ悪いと気づくには、
もっと上の立場にいる人格者が示唆してあげるべきなんだけど。。。

なかなか聞き入れないものだったりするしねぇ。
一般企業にも通用しそうな話だな、これ。
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