天台宗総本山、比叡山延暦寺。
1200年の歴史と伝統が世界に高い評価をうけ、平成6年(1994)にはユネスコ世界文化遺産に登録されました。
「延暦寺」とは、比叡山の山内にある1700ヘクタールの境内地に点在する約100ほどの堂宇の総称です。延暦寺という一棟の建造物があるわけではなく、西塔、東塔、横川の3塔にそれぞれ本堂があります。
(拝観料:共通券700円:宝物館は+500円)
殊楼は高い石段を隔て根本中堂の東側にある「文殊楼」は延暦寺の山門にあたり、徒歩で本坂を登ってくると、まずこの門を潜ることになります。
慈覚大師円仁が中国五台山の文殊菩薩堂に倣って創建したものですが、寛文8年(1668)に焼け、その後建てられたのが現建築です。
延暦4年(785)、伝教大師最澄は比叡山に入り小さな草庵を結びました。
その三年後には一乗止観院を創建し、ここを鎮護国家の根本道場と定めました。
これが今日の根本中堂です。
総本山延暦寺は平成28年からおよそ10年の年月をかけ、およそ五十億円の浄財を投じて、宗史に残る根本中堂の平成特別大改修を行うことを決断。
根本中堂に入ると、工事の途中経過が見れます。
外観もすっぽり覆われています。
比叡山では、法然上人、親鸞聖人、良忍上人、一遍上人、真盛上人、栄西禅師、道元禅師、日蓮聖人など日本仏教の各宗の祖師がここで学び、あるいはここで出家得度しています。
第5世座主の円珍(智証大師)や五大院安然らによって密教は体系的に整備され、後に東密(真言宗の密教)に対して台密(天台宗の密教)と称されるようになりました。
大黒堂。
「大黒堂」のそばにある「万拝堂」は日本全国の神社仏閣の諸仏諸菩薩諸天善神を勧請し、合わせて世界に遍満する神々をも共に迎えて奉安して、日夜平和と人類の平安を祈願している平成の新堂。
そこで西国三十三観音番外札所のご朱印を頂くことができます。(番号札預かり)
その横の一隅会館は、参拝者のための無料休憩所で、札叡山全景の立体模型が設置されていて、比叡山が進めている一隅を照らす運動の実践や、延暦寺を紹介する映像を放映、地下におそば屋さんを併設しています。
昭和39年(1964)に山麓坂本の讃仏堂を移築した「大講堂」。
本尊は大日如来で、その左右には比叡山で修行した各宗派の宗祖の木像が祀られています。
また、外陣には釈迦を始めとして仏教・天台宗ゆかりの高僧の肖像画がかかっています。
国重要文化財に指定。
昭和55年に阿弥陀堂の横に再興された「法華総持院東塔」と「阿弥陀堂」
伝教大師最澄は日本全国に6か所の宝塔を建て、日本を護る計画をされましたが、その中心の役割をするのがこの東塔になります。
本尊は大日如来をはじめとする五智如来が祀られており、塔の上層部には仏舎利と法華経が安置されています。
阿弥陀堂は、昭和12年(1937)に建立された、檀信徒の先祖回向の道場で、本尊は丈六の阿弥陀如来です。
比叡山は、京都と滋賀の県境にあり、東には「天台薬師の池」と詠われた琵琶湖を眺望できます。
今回は東塔だけの拝観でしたが、比叡の山を宿泊地に選びました。
延暦寺会館が本日のお宿です。
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