風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

忘れちゃいけないんだよなぁ

2004年11月15日 | 清水ともゑ帳
起業家の人のサイトが好きでよくのぞいている。
コラムには、日々の決意や明日への意欲が書かれていることがあって刺激を受ける。
けれど、近ごろ、その中のいくつかに「あれ?」という変化を感じている。
事業が成功のきざしを見せ始めたせいだろうか。
会社を興したときのひたむきさや謙虚さがなくなり、「オレはビッグになった、オレはスゴイ」というものになっている。
確かにそう。
ずっと貴方のコラムやブログを読んできたから、どれだけがんばってきたかよくわかる。
でも、くじけそうになったとき、助けてくれた周りの人に感謝していたあの気持ち、今、どこにいっちゃったの?と、私はちょっとさびしく思う。
そして、そんなふうに思う自分について、わが身を振り返る。
そう、私だって…と思う。
今の仕事は年2回だけといっても、一応「ベテラン」と言われ、売り場に立てば新人にはもちろん正社員の人たちにも教える身となった。
私だって最初は何もできなかったのに、そのときの自分をすっかり忘れて、「なんでこのくらいのことができないの」みたいに、えらそうに指導しちゃってる。
私の失敗だっていろんな人のカバーがあって、仕事が回ってきたというのに…。

病気のときは健康な体を思うのに、健康になるとそれが当たり前になって忘れてしまう。
仕事も人生も、たくさんの人の支えがあって、自分が生かされているのに、ある程度の満足を得始めると、そんなありがたさをいつしか忘れてしまう。
体を病んでいたときのこと、社会の中でよちよち歩きだったこと。
忘れちゃいけないんだ、いつまでたっても。

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