薄野人生

2008年02月22日 | 健康・病気
「酒場家業四○年 薄野まで」八柳鐵郎著(朝日文庫)を読了。
こんな人もいるんだと思いながら読んだ。
表紙の裏にこの著者のことが書いてある。

> 1931年、樺太大泊町生まれ。旧制大泊中学校中退。
> 木工場、炭坑、米軍キャンプ勤めなどのあと、
> バー、キャバレーを転々、現在、青木商事専務取締役。

今は取締役相談役、と青木商事のサイトに書いてあった。
このエッセイが書かれたときは、
300名を超えるホステスを擁する札幌最大のキャバレー
「エンペラー」をはじめ、25店を持つ青木商事の専務だった。

このひとの、そのときどきのことが書いてある。
> 昭和二十年七月の樺太。
著者は14歳だった。
本に書いてあるエッセイは、順不同になっている。
ほとんどが、キャバレーのときのことだが、
戦中、戦後のエピソードが、水商売に入ってからの著者を
きわだたせている。

著者は、臆面もなく自分の失敗談を綴っている。
ぜったいこのひとはいい人だといいきれます。
この本を読んでいて私は救われました。
仕事でイヤなことがあると、
「このひとに比べたら…」と思い、自分を励ました。
会ってくれるのなら、今からでも札幌に行って一緒に酒を飲みたい。
このひとはそういう人間です。

この本は、510円が定価で、私は、200円で古本市で買った。
もし、そんなことができるのなら、あと1000円払ってもいい。
(ケチクサイナー)
それくらい、私が救われた本だった。

キャバレーの専務をしていてもこれだけの文章を書いた。
私はこのひとを目標にしなければいけない。
コメント
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