「全忠様の援軍は来たか」
「馬嗣勳が千人とともに婚礼道具を運ぶと称して入城しています」
「武器庫の弓のツルは切ったか」
「甲冑のひもも切断して着用できなくしております」
「よし今夜決行だ」
唐の末 天祐三年正月
魏博節度使羅紹威は部曲(直属の兵)を率いて、牙軍(節度使の親衛軍)に襲いかかった。
気にくわない節度使があると乱を起こし殺害、強迫を繰り返してきた牙軍だが
突然の内部からの攻撃に応戦できずバタバタと倒れていく。
「武装しろ、兵器庫へ向かえ」と牙兵
しかしそこには使い物にならない兵具がころがっているだけだった。
「家族も見逃すな」
援軍に来た朱全忠の兵は容赦がなかった。
女幼児を含めて数万の牙軍と家族は皆殺しになっていった。
「紹威様、城内の牙軍は一掃しました」
凶暴な牙軍はいなくなり、紹威の地位が脅かされることはなくなった。
「よし外鎮の兵達には帰順するように布告せよ」
しかし家族を虐殺された外鎮の兵達は反乱を起こし従わなかった。
全忠の強力な支援で鎮定した時、魏博にはまともな戦力は残っていなかった。
「自分で自分の羽翼を切り取ったようなものだ」
と紹威は自嘲しながら、全忠の元へ入朝して行った。
「馬嗣勳が千人とともに婚礼道具を運ぶと称して入城しています」
「武器庫の弓のツルは切ったか」
「甲冑のひもも切断して着用できなくしております」
「よし今夜決行だ」
唐の末 天祐三年正月
魏博節度使羅紹威は部曲(直属の兵)を率いて、牙軍(節度使の親衛軍)に襲いかかった。
気にくわない節度使があると乱を起こし殺害、強迫を繰り返してきた牙軍だが
突然の内部からの攻撃に応戦できずバタバタと倒れていく。
「武装しろ、兵器庫へ向かえ」と牙兵
しかしそこには使い物にならない兵具がころがっているだけだった。
「家族も見逃すな」
援軍に来た朱全忠の兵は容赦がなかった。
女幼児を含めて数万の牙軍と家族は皆殺しになっていった。
「紹威様、城内の牙軍は一掃しました」
凶暴な牙軍はいなくなり、紹威の地位が脅かされることはなくなった。
「よし外鎮の兵達には帰順するように布告せよ」
しかし家族を虐殺された外鎮の兵達は反乱を起こし従わなかった。
全忠の強力な支援で鎮定した時、魏博にはまともな戦力は残っていなかった。
「自分で自分の羽翼を切り取ったようなものだ」
と紹威は自嘲しながら、全忠の元へ入朝して行った。