「倉庫は空っぽです」
「禁軍兵士に与える米もありません」
「飢えが迫って兵士達は怒り狂っています」
「強制徴募され、食糧も与えられない、儂らは罪人かと叫んでいます」
「兵営を出た兵士は市場を荒らし回っています」
貞元二年の春、京師には飢餓が迫っていた。
兵士も民衆も痩せて黒ずみ、よろよろと歩いていた。
本格的な兵乱にならないのはただ体力がないせいである。
「どうしたらよい、なぜ貢米が届かない」
皇帝はおろおろと心配するばかりであった。
「もし吐蕃が侵攻してきたら、誰も防ぐ者はいない」
その時
「浙西からの米三万石が届きました」
陝州の李泌からの上奏が届いた。
喜びのあまり皇帝は皇太子の所に出向いて言った。
「助かった、これで我々親子は無事だ!」
「一刻も早く禁軍に知らせよう」
報せを聞いて禁軍兵士も萬歳を叫び、やがて始まる配給を
うけるため兵営に戻り始めた。
「禁軍兵士に与える米もありません」
「飢えが迫って兵士達は怒り狂っています」
「強制徴募され、食糧も与えられない、儂らは罪人かと叫んでいます」
「兵営を出た兵士は市場を荒らし回っています」
貞元二年の春、京師には飢餓が迫っていた。
兵士も民衆も痩せて黒ずみ、よろよろと歩いていた。
本格的な兵乱にならないのはただ体力がないせいである。
「どうしたらよい、なぜ貢米が届かない」
皇帝はおろおろと心配するばかりであった。
「もし吐蕃が侵攻してきたら、誰も防ぐ者はいない」
その時
「浙西からの米三万石が届きました」
陝州の李泌からの上奏が届いた。
喜びのあまり皇帝は皇太子の所に出向いて言った。
「助かった、これで我々親子は無事だ!」
「一刻も早く禁軍に知らせよう」
報せを聞いて禁軍兵士も萬歳を叫び、やがて始まる配給を
うけるため兵営に戻り始めた。