「いい加減にしたらどうだ、梅録!」
ぎょっとして回紇の使者梅録は振り向いた。
河東節度使李説の歓迎の宴
唐を支援する回紇の勢威を振り回し、
狼狽した説の説得など無視して
席次を争っていた時だった。
「もしかしてあの声は、景略殿」
酔っぱらった目を見開いて燈火の向こうをみつめると
宴の始まりにはいなかったその姿が・・・
豊州刺史李景略だ。
梅録にとっては唐の官位などは屁でもない
旧知で威権のある景略こそ憚る所である。
「いやいや座興で申しただけでござるよ」
「この席で十分でござる」
そして梅録は座を降り、自ら挨拶に出向いた。
説は憮然とそれを見つめていた。
ぎょっとして回紇の使者梅録は振り向いた。
河東節度使李説の歓迎の宴
唐を支援する回紇の勢威を振り回し、
狼狽した説の説得など無視して
席次を争っていた時だった。
「もしかしてあの声は、景略殿」
酔っぱらった目を見開いて燈火の向こうをみつめると
宴の始まりにはいなかったその姿が・・・
豊州刺史李景略だ。
梅録にとっては唐の官位などは屁でもない
旧知で威権のある景略こそ憚る所である。
「いやいや座興で申しただけでござるよ」
「この席で十分でござる」
そして梅録は座を降り、自ら挨拶に出向いた。
説は憮然とそれを見つめていた。