ご機嫌であった宣宗の顔が俄にこわばった。
朝廷での宰相達との協議の場である。
馬植の締めている寶帯はどうみても宣宗が宦官馬元贄に遣った物である
「いつのまにか宦官と宰相が通じている」
唐の皇帝の権限は大きくはない
対立する宦官と宰相官僚のバランスをとることが大切なのだ
両者が結託すれば皇帝など飾り物になってしまう
「植よ、その帯はどうしたのだ」
帝の問いかけに植は青ざめた
同姓ということで中尉元贄と交通し、ご機嫌を取っていた。
その御礼に元贄から贈られた帯である。
「朕はその帯には見覚えがあるのだが」
植は一言も答えることができず流汗するのみであった。
翌日、植は宰相を免ぜられ天平節度使として出され
さらに数日後に常州刺史に左遷された。
朝廷での宰相達との協議の場である。
馬植の締めている寶帯はどうみても宣宗が宦官馬元贄に遣った物である
「いつのまにか宦官と宰相が通じている」
唐の皇帝の権限は大きくはない
対立する宦官と宰相官僚のバランスをとることが大切なのだ
両者が結託すれば皇帝など飾り物になってしまう
「植よ、その帯はどうしたのだ」
帝の問いかけに植は青ざめた
同姓ということで中尉元贄と交通し、ご機嫌を取っていた。
その御礼に元贄から贈られた帯である。
「朕はその帯には見覚えがあるのだが」
植は一言も答えることができず流汗するのみであった。
翌日、植は宰相を免ぜられ天平節度使として出され
さらに数日後に常州刺史に左遷された。