「あんな奴にこられたらかなわんぜ」
「愿の弟だってよ」
「あいつも吝い奴だったが弟はもっとひどいんだぜ」
「智興の旦那みたいにはいかんぜ」
「いっちょう脅かしてみるか」
王智興が武寧から忠武節度使へ移ったあと
邠寧から李聴(名将晟の子)が移ることになった。
武寧には以前、聴の兄愿が赴任していたことがあり、
当時の家奴が牙將となって残っていた。
家奴にとってはせっかく自由になり、
部将として一人前の顔ができるようになった現在
昔の主家になど来て欲しくはなかった。
そこで兵達をそそのかし、
将兵慰労のため先乗りで来ていた親吏を捕まえさせ
殺して食べてしまう事件を起こさせた。
そして聴に事件を伝える手紙を送った。
「こちらの情勢は極めて厳しいものがあります」
「殿の評判は極めて悪いのでお気をつけください」
聴は懼れて武寧節度使を辞退することにした。
「愿の弟だってよ」
「あいつも吝い奴だったが弟はもっとひどいんだぜ」
「智興の旦那みたいにはいかんぜ」
「いっちょう脅かしてみるか」
王智興が武寧から忠武節度使へ移ったあと
邠寧から李聴(名将晟の子)が移ることになった。
武寧には以前、聴の兄愿が赴任していたことがあり、
当時の家奴が牙將となって残っていた。
家奴にとってはせっかく自由になり、
部将として一人前の顔ができるようになった現在
昔の主家になど来て欲しくはなかった。
そこで兵達をそそのかし、
将兵慰労のため先乗りで来ていた親吏を捕まえさせ
殺して食べてしまう事件を起こさせた。
そして聴に事件を伝える手紙を送った。
「こちらの情勢は極めて厳しいものがあります」
「殿の評判は極めて悪いのでお気をつけください」
聴は懼れて武寧節度使を辞退することにした。