自転車のサドルの上で・・・

サドルの上での気ままなひとりごと

『しまなみ海道殺人事件』

2016-11-11 | Weblog
 稀代の迷推理小説家どんなべ氏が構想を温めているフィクション。

 松山に住むフリーター栄太郎は、付き合っていた雨子が今治のタオルメーカーの御曹司との縁談がすすんでいるとの話を聞いて雨子に問いただす。これまでは休みの度に二人でサイクリングに行っていたが、この心変わりはなぜかと毎日鬱々の日々を過ごしていた。が、雨子の答えは厳しく、つれない。「金のないあなたに飽き飽きしたの」思わずどつき倒してしまった。
 雨子の母親はそんな話を娘から聞いて、しばらく実家の大三島の祖母宅へ預けることとした。雨子は大山祇神社(写真)の巫女のアルバイトをして過ごす。
 栄太郎はこの日も一人でサイクリングと、ラファのピンクのジャージを着て、松山港から呉港までフェリーで行き、しまなみ海道を走って松山へ戻るコースをたどろうとしていた。170㎞程あるロングコースだ。6:25に乗船し、8:20に呉に着く。ここからまずは70㎞先の尾道を目指し「さざなみ海道」を走る。尾道から向島へは船。向島から島伝いの道。自転車が生口島に着いた頃に事件が起きていた。
 大三島の大山祇神社の境内の茂みの中で、雨子の絞殺死体が見つかったのである。昼食交替ででた雨子が戻らないので同僚の巫女が人気のない神社裏手で発見。まだ冷たくなっていなかったという。
 英太郎が大三島まで来る頃には、愛媛県警のパトカーのサイレンがけたたましい。 
 栄太郎は暗くなるころには松山に着く。夕刻のテレビでは絞殺事件が報道されていた。
 後日、今治警察署の刑事が栄太郎に事情聴取。本人は尾道からしまなみのコースを走っている頃であり「知らない」と。
 尾道の渡船業者にきけばピンクのジャージを着たサイクリストも乗ったという。栄太郎の脚では殺害予測時刻に大三島までは走れない。アリバイはあるとされた。
 後日、亀老山の下りでガードレールの切れ目から松山近郊に住む男性サイクリストが落ちて死ぬという事故があった。猛スピードで下っていたというドライバーの証言もあった。
 事件は迷宮入りかと思われたが、警察は重要参考人として栄太郎をマークしていた。そんな中、意外な目撃者が現れる。県外から来たサイクリストが大山祇神社の近くでサンプレックスのリアディレイラーを付けたロードを見たという。
 栄太郎はヤフオクで自転車の部品を購入するのが趣味のような男で、ぼろぼろのクロモリフレームにサンプレックスの変速機を付けていた。
 今治署の刑事は竹原忠海からフェリーで大三島へ来たのではないかと疑う。
 そう、尾道でピンクのジャージを着ていたのは栄太郎の知人で、栄太郎に頼まれていた。栄太郎は忠海10:50発のフェリーに乗り、大三島盛に11:20に着いている。昼休憩に神社の裏手へ呼び出して自転車のケーブル錠で絞殺し、生口島へ戻っている。生口島で目立たない色のジャージからピンクのジャージに着替えた。島ごころの店でレモンケーキ2個半ください等と言って印象に残るようにしている。(アリバイつくりのために)尾道のジャージ姿の知人は亀老山で殺されていた・・・・・。

 実は、5日の土曜、来島大橋の手前から、松山から呉へ船で行き、呉から走って松山へ帰るという、若者と走りながら話をした。ヤフオクで自転車部品を集めるのが趣味で自分で組むという。自転車のフレームはほこりが溜まっているようなものだったが。ヘルメットなしで、ポロシャツ一枚で背中をはだけている。「自分は日本1周もしたことある。新陳代謝が良いので寒くないんです」などと言っていた。来島海峡大橋の上では彼はゆっくり走っているので先に行ったが、呉からここまでこの時間(13:30前)に来れるんかいな、と思ったので上のような妄想が出来上がった(笑)。調べてみるとフェリーがあったという訳。
えー、地元警察ならフェリーの存在などわかっているのでは、だって?!うーんそこの設定が甘いよね。
 

 
 
 
 
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