地元鈴鹿市甲斐町の天保年間に生まれた郷土の偉人。鈴鹿川にかかる定五郎橋というのがあって、現在は市内から国道1号(東海道)にアクセスする橋である。明治時代ここには橋がなく、60歳を越えてから明治29年、私財を投じ、また、流されるたび、寄付を募ってなんども橋を架けた人。(養子に入った家の跡継ぎであるが、継いだ時には18円の借金があったという。それを返してから以降の話で努力のひとである。)
子どもの頃、兄と一緒に定五郎橋(当時は木橋)下手のところまで鮒を捕まえに行ったことがある。大きな鮒を何匹も捕まえたが、川岸の竹林内で1羽のゴイサギが迷い込んでバタバタしていた。そこで二人で協力して捕まえたことがある。鮒の方はほったらかしにして、意気揚々とゴイサギの脚をもって家に帰った。途中、ゴイサギに脚を持った手をつつかれて痛かった事を覚えている。家の手前で放してしまったようだが、定五郎と聞くとそのことを思い出す。勿論、当時から定五郎の偉業は知っていた。
今夜の酒は「定五郎物語」。甲斐町栽培の「みえのゆめ」で清水清三郎商店で醸造された純米吟醸。限定600本という。少し甘口で山の神専用だな。