30度にもならんとするほど暑くなってきた。もう6月、夏だ。こういう時は背筋が冷たくなるような話も聞きたくなるというもの。そこで番町皿屋敷異聞。配役はLOOK586SL(ル)とオルベアORCA(オ)(写真参照)
オ「あんさん、この間から、そこで毎晩、泣いてばかりやないか?どないしたんやな?」
ル「オルカ兄さん、聞いてくれはりますのんか。・・・この4月にカーボンのエンドが折れてしもうて、役に立たんようになって、死んでしもうたんどす。そのまま、ほれ、こんな風に、店先の鮟鱇みたいに吊るされていますがな。」
「そいでな、ご主人さんに復活させてもらえるかと思とったら、修理に9万かかると嫌がられたし、コロナの10万あてにして、今はやりのディスクロードの安いのを買うのかと思っていたら『自転車につこたらあかん。車の保険や税金払うのに使う』と嫁ハンにピシャンと言われてしまい、それっきりや。」
オ「ホンマ、甲斐性のないご主人持つと、どもならんことは、よーわかるわ。わしも直らんと死んでしもたけど、事故の補償金であんたが跡継ぎになってくれることができたわな。そやけど、転倒自損では丸損や・・・」「そしたら、跡継ぎはあらへんのかいな」
ル「なんや、年金生活になって、金欠病やて、首が回らんみたいや・・・。前から居る9速のジャイアン号にあての10速を移すんやと・・・」
オ「今時、9速を10速してかて意味あるんかいな。ほんで、ジャイアン号一台でいくんかいな。あれも13年目になるで、老体や、大丈夫かいな・・・」
ル「どうせ、死ぬまで働かされるんや。他所の家やったら元気なうちにどこぞへもらってもらうもんやけどなぁ」
オ「けちなご主人にあたるとそんなもんや・・・」
ル「ほんまに、口惜しゅうて、口惜しゅうて・・・あてのことなどさんざん楽しんで、乗り捨て御免や。恨んでも、恨んでも、恨み切れない口惜しさや・・・」
オ「そやそや、お互い、つらいがな・・・。」
オ「おいおい、何してんやな。ギアの枚数数えだして・・・」
ル「一枚、二枚、三枚・・・・九枚」「ヒィー、十枚に一枚足らん、恨めしや・・・」
オ「・・・そ、それは、・・・あんさん、九速のスプロケやで・・・」
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