自転車のサドルの上で・・・

サドルの上での気ままなひとりごと

「道路整備事業の大罪」

2009-11-19 | Weblog
 洋泉社新書。今年8月刊。
 題名の割には、内容は実直。アクアラインや鞆の浦架橋の無駄な道路計画のイントロから道路で地方が救えない理由や弊害を挙げる。
 たしかにローマ帝国の「すべての道はローマに通ずる」パックスロマーナは中央統治(情報、税、軍、政治)のライフラインであった。地方に都市を上回る力、特色が無い限り、ストロー現象はローマの時代から続いていると思われる。
 都市対地方の問題点と、都市における問題点、地域(田舎)の中での問題点とそれぞれ明確に整理すればもっとよくなる本だが、新書のボリュームでは無理かと。
 車があれば生活が豊かになるかというとそうでもないように、道路が整備されれば豊かになるものでもない。手段と方法をよくよく吟味することが必要だが、問題を放置して繰り返す愚は、時が経過するに従って罪は大きくなる。その意味では今や「大罪」に値するかもだ。
 道路財源が議論されている時に読むにはタイムリーな本かと読んだ。
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