![]() | 相対主義の極北 (ちくま学芸文庫)入不二 基義筑摩書房このアイテムの詳細を見る |
相対主義を究極まで純化した「極北」には何があるのか、著者が徹底的な掘り下げを行なった過程を論じた一冊。
極めて抽象的な思索が巡らされますが、哲学には全くの門外漢である自分にも決してわかりづらいということはありませんでした。
繰り返される「無限後退」といった循環的なイメージが、自分の持っている相対主義のイメージと重ねやすかったからかもしれません。
かと言って、ありきたりな議論がされているだけかというとそうではなくって、後ろの方まで読み進めた後、前の方の章を読み返してみると議論の浅さが感じられる。
つまり、少しずつ丁寧な論証を積み重ねていく中で「極北」に近づいていっていることを実感できるのです。
実在論やクオリア論、アキレスと亀のパラドクスといった論題にも触れることができるし、読んでいる間は知的な刺激を受けてなかなか楽しかった。
その一方で、何度も読み返して自らの知的思索を深めていきたいかというと…
あくまで刹那的に楽しめればいいや、と思ってしまう自分はやっぱり哲学には向いてないようです。