そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

入園

2009-04-09 22:42:59 | Diary
今日は長男の幼稚園入園式で、仕事を休んで出席しました。
夏のような陽気で、しかも桜も盛りは過ぎたもののまだ花びらを残している、入園式としては最高の日和。

120人の新園児が集まる光景はなかなかの壮観。
集団行動をほとんど経験していない3歳児の集まりにしては、意外に統率は取れている印象でしたが、やはり泣き叫ぶ子はおり。
うちのコドモも頑張っておとなしく座ってましたが、両隣の子に泣かれてしまってつられそうになる場面も。
家を出発する前には「行きたくない」と言い出し制服に着替えるのに強烈に抵抗してたし、暫くは苦労しそうです。
年少組はクラス担任2人制ですが、つくづく幼稚園の先生って大変な仕事です。

明日は休みで週明けから通園。
毎日が休日だった彼も、これから長く続く就学生活に入ります。
そう考えると感慨も湧きますな。
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豊かで何が悪いのか

2009-04-09 00:24:01 | Society
日経新聞夕刊一面の一番下の方に「あすへの話題」というコラムがあります。
筆者の一人に、佐和隆光という経済学者がいるんだけど、この人の書いていることがあまりにバカバカしいので驚いてしまいます。

4月8日付け当欄では学力低下について書いているんだけど、佐和氏の見立てでは学力低下の原因は「ゆとり教育」などではなく「バブル経済期の『負の遺産』」なのだそうだ。
曰く、「頭を使って投機で金儲けする時代がやってきた」などといった「言説を真に受け」、「理工系学生の製造業離れが進み、努力、勤勉、誠実、創意など日本古来の徳目」が「全否定された」ことが原因だそうな。
「今どきの学生は自分の専攻する学問にのめり込む気概を欠き、難題への挑戦を敬遠しがちである」とお嘆きです。

学力低下のもう一つの原因は、文部省の政策により大学院生が激増したことで「少数精鋭をモットーとしてきた大学院」が「今や『大衆化』」したことなんだと。
「学者志望の優秀な院生にとっては迷惑千万」とまで書いています。

日本人全員が投機に走り、努力や誠実が「全否定」されたかのような物言いをしてる時点で相当屈折してるような気がしますが、要するにこの人、日本人が豊かになったことがお気に召さないんですね。
自分が若い頃はもっとハングリーにわき目も振らず学問に邁進したんだ、と。
でもね、それって、もっと豊かになりたい!と思ったからこそ頑張ったんじゃないんですかね。
そうやって頑張った結果、日本は豊かになって、たくさんの人が大学院で高等教育を学ぶことができるようになり、あえて難題に挑戦しなくても幸せに生きていけるようになったんじゃないんでしょうか。
勿論そのことの弊害もあるだろうけど、それって基本的には喜ばしいことなんじゃないんでしょうかね。

そういえば、この人、何週間か前の同じコラムでも「日本人は清貧の思想を失ってしまった」などと嘆いてました。
確かに、今の日本は十分すぎるほど豊かで、これ以上経済成長を目指す必要はないんじゃないか、という意見には同意しなくもありません。
だけど、だからといって、「清貧」に立ち返れ、というのもきわめて独善的でおこがましい考えのように思います。
日本は十分に豊かになったけど、地球上にはまだまだ貧しい国や地域がたくさんあり、最底辺で苦しんでいる人たちが大勢いる。
先に豊かになった日本は、これから豊かになろうともがいている多くの途上国の範となるように、豊かさをキープするために新しい知恵を絞っていく使命があるんじゃないでしょうかね。
いつまでも「もの作り」「もの作り」言ってないで、経済構造をサービス型・ソフト型に移行させ、途上国が発展していくための「道を空けてあげる」必要だってあるんじゃないでしょうか。

この佐和氏、その道ではそれなりの「大御所」みたいだけど、こんなこと言ってる人間が頭にいるから、この国もいつまでも辛気臭さが抜けないんじゃないかという気がします。
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