そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

懲罰がもたらす意図せざる結果

2009-09-03 23:48:15 | Society

kmタクシーの事業許可取り消し 運転手過労の対策不足(朝日新聞) - goo ニュース

運転手の過労への対策不足が発覚した国際自動車(東京都港区)について、国土交通省関東運輸局は2日午前、事業許可を取り消した。大手タクシーの許可取り消しは初めて。同社のタクシー321台とハイヤー589台は12日から営業できなくなり、2年間は許可の再申請もできない。

従業員酷使に対する懲罰的な行政処分ですが、結局営業台数が減る分だけ職が減るという結果をもたらすだけのように思います。

同社の菅原信一社長は記者団に「厳正に受け止める。運転手約1450人の雇用先の確保に努める」と語った。今後も営業を続けるグループ会社には約2300台の「km」ブランドのタクシーがあり、多くはこれらの運転手として吸収していく。グループはすでに新規採用を止めており、1~2カ月で調整がつく見通しという。

…とあるけど、本当に雇用を確保できるのか?
確保できたとしても、新規採用が無くなった分、マクロで見れば失業率悪化につながるわけで、結局割を食うのは労働者ということになりますね。
会社に懲罰を与えるというのは社会感情には適合するかもしれないけど、結果的には事態を悪化させる、意図せざる結果をもたらすことになっちまいます。
なんかもう少しよい方策がないものか。
すべてを行政が監視しようとするとコストがかかり過ぎてしまうし。

もっと早い段階から評判メカニズムが働くような仕組みになるといいんですけどね。
悪徳タクシー会社は客も減るし、従業員も逃げていく。
そんな仕掛けができるとよいと思いますが・・・

コメント
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