そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

東アジア・サプライチェーン変革の必要性

2009-09-07 22:25:43 | Economics

本日付け日経新聞朝刊「月曜経済観測」黒田東彦・アジア開発銀行総裁のインタビュー記事から、以下メモ。

「過去10年間で東アジアに巨大なサプライチェーンが出来上がった。いわば中国が大工場で、日本は様々な資本財を供給してきた。韓国とASEANは部品など中間財を中国に輸出する役割だった。ありとあらゆる製品が中国で完成品となり米欧で消費されてきた」
「中国経済が回復すれば、日本の輸出が再び伸びると誤解していないか。米欧の家計が変わる中で、東アジアは従来なままの供給連鎖を維持できない。中国内で生産する企業は肌で感じているが、日韓やASEANは中国経由で影響を受けるため、変化の本質を見逃す恐れがある」

指摘の点は確かに誤解しやすいですね。
中国向け輸出がいかに活況であっても、従来、その最終消費地は結局米欧だった。
米欧の過剰なまでの消費が元に戻らないと仮定すると、その代替消費地を新興国に求めるしかない。
新興国で「売れる」ものを供給するような構造に日本の産業は生まれ変わることができるか。

コメント
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