そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

食糧安全保障論議のバカバカしさ

2011-11-01 21:20:02 | Society
昨日Twitterでもつぶやいたけど、TPP論議が喧しすくなればなるほどバカバカしくなってきます。
TPP推進派も反対派もどっちもどっちというか。

経団連・日経新聞を筆頭にした推進派は「このままじゃ日本は取り残される」と煽りますが、韓国がFTAで先行して、ただでさえ円高で苦境に立たされている輸出型製造業が焦ってるってだけのことでしょう。
韓国をライバル視するというポジショニングがまず間違ってると思うんですがね。
いつまで発展途上国型重商主義を続けるつもりなんでしょうか。
そんなことよりそろそろ産業構造を転換することを考えるべきだと思いますが。

で、一方反対派は「TPPで日本の農業は崩壊する」と煽るわけです。
確かに高関税のコメなんかは関税撤廃されれば外国産が入ってくるでしょうよ。
だけど、いくら安いからといって外国米ばかり食べるようになるとホントに思いますかね。
自分だったら、たとえ値段が10倍違ったとしても新潟のお米食べますがね。
だって美味いもん。
外食産業とか、安けりゃ安いほどいいって価値観・境遇の人は外国産米に流れるかもしれません。
だけどそれは消費の多様化として考えりゃいいし、全てが流れるとは到底思えない。
日本米のブランド価値さえしっかりしてりゃ「崩壊」なんてありえない。

そもそも農業にしても国民皆保険制度にしても、TPP云々に関わらず「崩壊」の道を歩みつつあることはどう考えるんでしょうか。
そっちのほうがずっと重要な話ではないかと思いますが。

何よりバカバカしいのが「食糧安全保障」っていう与太話。
食料自給率がカロリーベース云々…って件はとりあえず置いておくとして。
「日本に食料を入って来なくなったらどうするんだ!」って…あのねえ、売るほうだって売る先がなくなったら困るんですよ。
商売ってそういうものでしょう。
どうして「売ってもらえなくなる」なんてことを真っ先に心配するのか、理解に苦しみます。
しかも「TPPはアメリカの農産品を日本に売り付けるための陰謀だ」とか言ってるのと同じ人が食糧安全保障を唱えてたりするからますますわけわからん。
そんなに農産品を売りつけたいんだとしたら、なんで「売ってもらえなくなる」なんて事態が起こり得るんでしょうか。
売りに来られても困る、売ってくれなくても困る、っていったいどっちなんですかね?
コメント
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