作家の橋本治さんが亡くなった。
70歳。
早すぎる。
調べてみたら、うちの母親と生年月日が5日しか違わない。
中学生の頃、『桃尻娘』を読んで、文学の世界にいざなってくれた。
大学生の頃、書店でサイン会があり、サインをもらった『雨の温州蜜柑姫』は今でも実家にあるはずだ。
『桃尻娘』シリーズでは、今のLGBT解放を30年先取りしていた。
一方で、このブログにも感想を書いた『巡礼』 『橋』 『リア家の人々』の三部作、そして昨年読んだ『草薙の剣』では、過去となった「昭和」を完璧に回顧してみせた。
真のリベラル派であり、天才作家であった。
最後に、10年前に『巡礼』の感想をエントリした際の一節を再掲することで追悼としたい。
合掌。
70歳。
早すぎる。
調べてみたら、うちの母親と生年月日が5日しか違わない。
中学生の頃、『桃尻娘』を読んで、文学の世界にいざなってくれた。
大学生の頃、書店でサイン会があり、サインをもらった『雨の温州蜜柑姫』は今でも実家にあるはずだ。
『桃尻娘』シリーズでは、今のLGBT解放を30年先取りしていた。
一方で、このブログにも感想を書いた『巡礼』 『橋』 『リア家の人々』の三部作、そして昨年読んだ『草薙の剣』では、過去となった「昭和」を完璧に回顧してみせた。
真のリベラル派であり、天才作家であった。
最後に、10年前に『巡礼』の感想をエントリした際の一節を再掲することで追悼としたい。
合掌。
自分にとって橋本治は、かの大河青春小説「桃尻娘」シリーズの著者として特別な存在なのです。
それまで三毛猫ホームズやトラベルミステリーばかり読んでいた自分にとって、初めて取り組んだ現代純文学、それが「桃尻娘」でした。
「桃尻娘」の登場人物たちが表現する屈折した自意識や孤独感は、当時思春期に差し掛かっていた自分は強烈なインパクトを与え、その質感は20年経った今でも印象として残っています。
そして、本当は「普通の人間」でしかない「異端者」に対する優しい眼差しは、この「巡礼」にもそのまま受け継がれているように感じました。
それまで三毛猫ホームズやトラベルミステリーばかり読んでいた自分にとって、初めて取り組んだ現代純文学、それが「桃尻娘」でした。
「桃尻娘」の登場人物たちが表現する屈折した自意識や孤独感は、当時思春期に差し掛かっていた自分は強烈なインパクトを与え、その質感は20年経った今でも印象として残っています。
そして、本当は「普通の人間」でしかない「異端者」に対する優しい眼差しは、この「巡礼」にもそのまま受け継がれているように感じました。