らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

文月(ふみづき)の行事と芭蕉の句

2009-07-01 | 季節
早いもので、平成21年も前半の6ヶ月が過ぎ去りました。今日からは7月、旧暦で言えば「文月(ふみづき、ふづき)」です。
そこで、今日は「文月(ふみづき、ふづき)」の語源と行事ならびに「奥の細道で」文月を詠んだ芭蕉の句をご紹介します。

「文月」の語源
「文月(ふみづき、ふづき)」の語源は、短冊に歌や字を書き、書道の上達を祈った七夕の行事に因み、「文披月(ふみひらきづき)」が転じたとする説が有力とされていますが、七夕の行事は奈良時代に中国から伝わったもので、元々日本にはなく、疑問も呈されているようです。
そこで、陰暦7月が稲穂が膨らむ月であるため「穂含月(ほふみづき)」、「含月(ふくみづき)」から転じたとする説や、稲穂の膨らみを見る月であるため「穂見月(ほみづき)」から転じたとする説などがあるようです。

「文月の行事」
七夕祭り (7月7日)
 牽牛と織女が天の川を渡って年に一度の逢瀬を行う日とされています。
 五色の短冊に歌や字を書いて葉竹に飾りつけ、書道や裁縫の上達を祈る行事です。
井戸浚い(いどさらい) (7月7日) 
 井戸の水をすっかり汲み上げて井戸を掃除すること。
 昔、父が井戸掃除をしていたのを記憶していますが、井戸浚い(いどさらい)の行事だったことは知りませんでした。
盂蘭盆会 (迎え火7月13日、送り火7月15日)
 祖霊を死後の苦しみの世界から救済するための仏事で、種々の供物を祖先の霊・新仏・無縁仏(飢餓仏)に供えて冥福を祈る行事。
盆踊り (7月14日~15日)
 原始舞踊に始まり、仏教渡来後は盂蘭盆の夜に精霊を迎えるための儀式として行われましたが、室町時代末期から庶民の娯楽として親しまれてきたようです。
二十六夜待 (7月26日)
 7月26日の夜半に月の出るのを待って拝する行事です。
 この夜の月は阿弥陀・観音・勢至の三尊が姿を現すと言い伝えられ、その三光を拝しようと高台や海の眺望のよい所に集まって拝するそうです。

「芭蕉の句」
文月を詠んだ芭蕉の句1句ご紹介します。

   「文月や 六日も常の 夜には似ず」  芭蕉

(解説)
 明日は七夕。天の川では二つの星が年に一度の逢瀬を楽しむ。今夜はその前夜だが、すでにして常の夜とは違った雰囲気を感じる。

                               (奥の細道HPより)
           
           直江津にある「文月や六日も常の夜には似ず」の句碑です。(写真提供は牛久市:森田武氏)

これは元禄2年(1689年)7月6日に、芭蕉が「奥の細道」の旅の途中、新潟県直江津で詠んだ句です。