今日は畑の近くに咲いている「マツヨイグサ(待宵草)」の花をご紹介します。
「マツヨイグサ(待宵草)」はアカバナ科、マツヨイグサ属に属する1年草または多年草で、月見草の仲間です。
原産地はメキシコからアメリカ・テキサス州といわれており、日本には江戸時代に観賞用として渡来したようです。
分布は、自然状態では海辺や平野から高山に至るまで広く分布しているそうですが、日本では造成中の土地や未舗装の駐車場などでよく見かけるようです。
今日ご紹介しているこの花も、畑近くの造成地に咲いているものです。
北アメリカ原産の帰化植物で、道端や荒地などに生え、草丈は50cm~80㎝、茎は直立します。
マツヨイグサ属の花には、黄色以外にも白、紫、ピンク、赤などの花を咲かせる種類がありますが、標準和名では、
・黄色を咲かせる系統は「マツヨイグサ(待宵草)」
・白花を咲かせる系統は「ツキミソウ(月見草)」
・赤花を咲かせる系統は「ユウゲショウ(夕化粧)」と呼んで区別しているそうです。
しかし、一般には余り浸透しておらず、黄花系統種でもよく「ツキミソウ(月見草)」と呼ばれており、区別が明確に認識されていないようです。
葉は線形で白い脈が目立ち、互生します。
花は黄色で4枚の花弁をつけ夕方に咲きます。そして、翌朝には萎んで赤黄色になります。
大正浪漫を代表する画家・詩人である竹久夢二によって創られた詩のタイトル「宵待草」は一世を風靡しましたが、植物学的には「宵待草」は存在せず、正しくは「マツヨイグサ(待宵草)」だそうです。
・岡山市の後楽園入り口にある「宵待草」の歌碑です。(ウィキペディアより)
(余談)
「月見草」といえば、現在、プロ野球「楽天」球団の監督をしている野村克也氏の代名詞とも言われています。
氏が南海ホークスの兼任監督時代の1975年(昭和50年)5月13日に、史上初の通算2500本安打を達成した後のインタビューで、人気球団の巨人に対抗しようとして、『王、長島が太陽の下で咲くヒマワリなら、俺はひっそりと日本海に咲く月見草』と発言したことが思い出されます。
彼は貧乏だった少年時代に、野良仕事の行き返りに、誰も見ていない夜に美しく咲く月見草を不思議に思い、人気のないパリーグの南海球団で活躍する自身に例えたものといわれています。