皆既日食
7月22日は、日本国内では今世紀最長の天体ショウーが見られる日です。
日本では全国で「日食」が観測することができますが、特に奄美大島北部、トカラ列島、屋久島、種子島南部などでは「皆既日食」を観測することが出来ます。
皆既日食になると、太陽の周りにはコロナが広がって見られ、太陽表面から吹き出ているプロミネンス(紅炎)なども観測することが出来ます。
・2006年3月のトルコでの皆既日食です。 (ウィキペディアより)
今回の皆既日食は、日本の陸地に限ると1963年(昭和38年)7月21日の北海道東部で見られた皆既日食以来、実に46年ぶりだそうです。
次回は26年後の、2035年(平成47年)9月2日に北陸・北関東などで見られる皆既日食で、それまで日本では観測できません。それだけに今日の天気が気になるところです。
天気予報では全国的に曇り空のようです。大阪南部熊取でも午前9時現在、厚い雲に覆われています。少し心配ですね。
「日食とは」
さて、日食とは、太陽の一部分もしくは全体が月によって覆い隠される現象を言い、太陽と月と地球が一直線上に並んだときに起こります。
地球表面に落ちた月の影が時間と共に移動し、影に入った地域で太陽面が欠けて見えます。
そして、太陽が月によって全部隠されるときは「皆既日食」と呼ばれ、太陽の一部しか隠されないときには「部分日食」と呼ばれます。
更に、太陽の方が月より大きく見えるため月の周りから太陽がはみ出して見えるときは「金環日食」と呼ばれます。
「小さな月が大きな太陽をなぜすっぽり隠せるのか?」
地球と太陽の距離・約1.5億㎞は地球と月の距離・約38万㎞の約400倍です。
太陽の直径は月の約400倍のため、月と太陽の見かけの大きさはほぼ同じになり、月が太陽をすっぽりと隠してしまうことによって起ります。
ただし、月の軌道面は太陽の黄道面に対して約5.1度の傾きがあるため、月と太陽が同じ方向に来ても常に日食が起こる訳ではないそうです。
「今世紀最長の皆既日食」
皆既日食の始まりから終わりまでの時間は通常で2~4分ですが、今回は6分44秒と今世紀中で最も長いそうです。
これは、月が地球に近く、太陽が遠くに位置するため、大きな月が小さな太陽を隠すためだそうです。
「ダイヤモンドリング」
太陽が全て隠れる直前と直後(正確には直後のみ)には、太陽の光が一箇所だけ漏れ出て輝く瞬間があり、これをダイヤモンドリングと言います。
・ダイヤモンドリング(ウィキペディアより)
「注意」
太陽は大変強い熱と光を出していますので、次のような観察は絶対にしないでください。最悪の場合失明する危険性があります。(国立天文台HPより)
・肉眼で直接太陽を見る。
・望遠鏡や双眼鏡を使って見ること
・下敷きやCDを使う
・フィルムの切れ端を使う
・ススをつけたガラス板を使う
・サングラスやゴーグルを使う
・日食グラスを使って望遠鏡や双眼鏡をのぞく
これらの観測方法は非常に危険だそうです。絶対しないでください。
「正しい観測方法」
・日食観測専用めがねを使用する。
・手鏡で光を壁に反射させる。
・カードのパンチ穴のような小さい穴に太陽光を通す。
などして間接的に見るようにします。
(参考)
7月22日、各地の皆既日食、部分日食開始時時刻・終了時刻などをご紹介します。
地名 食の始め 食の最大 最大食分 食の終わり
・札幌 10時04分30秒 11時10分18秒 約51% 12時16分03秒
・仙台 09時59分09秒 11時12分52秒 約66% 12時26分24秒
・東京 09時55分33秒 11時12分58秒 約75% 12時30分20秒
・新潟 09時55分22秒 11時09分53秒 約69% 12時24分42秒
・名古屋 09時49分50秒 11時07分54秒 約79% 12時26分51秒
・京都 09時47分40秒 11時05分52秒 約81% 12時25分21秒
・大阪 09時47分02秒 11時05分32秒 約82% 11時25分26秒
・広島 09時41分26秒 10時59分42秒 約86% 12時20分29秒
・福岡 09時37分39秒 10時56分05秒 約90% 12時17分48秒
・鹿児島 09時37分15秒 10時57分23秒 約96% 12時20分54秒
・那覇 09時32分50秒 10時54分07秒 約92% 12時20分19秒
皆既食始 皆既食終
・悪石島 09時35分25秒 10時53分16秒 10時59分41秒 12時21分26秒