らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

カッターシャツ

2015-06-08 | 雑学

今年もクールビズのシーズンとなりました。
環境省が「クールビズ」の名称でキャンペーンを始めて今年で10年目になります。
当初6~9月までの期間でしたが、東日本大震災で節電意識が高まり、2011年からは5~10月までに期間が拡大されました。
「室温28度でも快適に過ごしてもらうためのライフスタイル」として始まったクールビズは、今では認知率が9割を超え、かなり浸透してきたそうです。

さて、すっかりクールビズが定着したことで、街行く人たちのワイシャツ姿が目立ってきました。
ところで、このワイシャツと言う名称、実は関西地方ではカッターシャツと言います。
そこで今日はカッターシャツの由来を調べました。

ワイシャツは明治初期にできたことばで、もとの英語は「White shirt(ホワイトシャツ)」です。
当時、これが「ワイシャツ」と聞こえたようで、そのまま「ワイシャツ」と呼ばれるようになったと言うことです。

ワイシャツについて広辞苑では、ホワイト-シャツの転。主に男性が背広の下に着るシャツの総称。普通、前あき・ボタン留で、襟、カフス付きの袖が付く。と説明しています。
英語の「shirt」は下着の意味なので、White shirt(ホワイトシャツ)は、もとは単に「白い下着」という言葉なのだそうです。
日本でのワイシャツの始まりは、明治5年に宮中の礼服が定められた際、燕尾服の下に着始めたものとされています。

このワイシャツのことを西日本では「カッターシャツ」とも呼びます。
カッターシャツという言葉が出来たのは大正時代で、大阪に本社があるスポーツ用品店のミズノが売り出した『スポーツシャツ』の商品名でした。
大正7年(1918年)にミズノが発売したテニスやハイキングなどのアウトドア用に開発したシャツは襟と袖が付いているものでした。
これは欧州発祥のスポーツが格式を重んじて襟付きシャツでプレーするのがマナーである点に着目し、新たなジャンルとして売り出したものです。

この商品名をどのような名称にしようかと思案していた創業者の水野利八氏は野球が好きで、球場によく足を運んでいたそうです。
そこで「勝った」「勝った」とひいきチームの勝利を喜ぶ観客を見て「カッター(勝った)シャツ」を思いつき、「試合に勝つ」という願いを込めて「カッターシャツ」と名付けたのだそうです。

元々の形は襟の大きい開襟シャツで、当時人気の高まっていた野球観戦に、このシャツを着て行く人が多かったようで、この商品名が人気を呼んだため、西日本では襟付きのシャツのことを一般にカッターシャツと呼ぶようになったということです。
この襟付きシャツの格式張ったイメージがフォーマルな場で着るシャツと重なって、次第にビジネスの場で着るシャツもカッターシャツと呼ぶようになったのではないかと言われています。