らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

だんな様

2015-06-29 | ナツメロ

先日、テレビの演芸番組で「百年目」という落語を聴きました。

落語では、大店(おおだな)の番頭が旦那さんに無断で花見に出かけ、羽目を外しているところを旦那さんに見つかり、急いで店に帰り、首になるのを覚悟していた時に旦那さんに呼ばれ、次のように番頭を諭すくだりがあります。

旦那:「一軒の主を旦那と言うが、その訳をご存じか」
番頭:「いえ」、
旦那:「それは、『五天竺の中の南天竺に栴檀(せんだん)と言う立派な木があり、その下にナンエン草という汚い草が沢山茂っていた。
    ある人がナンエン草を取ってしまうと、栴檀が枯れてしまった。
    後で調べると栴檀はナンエン草を肥やしにして、ナンエン草は栴檀の露で育っていた事が分かった。栴檀が育つとナンエン草も育った。
    栴檀の”だん”とナンエン草の”ナン”を取って”だんなん”、それが”旦那”になった。』という。
    こじつけだろうが、私とお前の仲は栴檀とナンエン草で上手くいっているが、店に戻ってお前は栴檀、店の者がナンエン草、栴檀は元気がいいがナンエン草は元気が
    無い。少しナンエン草に露を降ろしてやって下さい。」

旦那さんに諭されて番頭が恐縮するというお話ですが、この「旦那」の語源は落語の話。
実際の「旦那」の語源は何だろうと思って、調べてみました。

旦那とは、サンスクリット語「ダーナ」の音写で元仏教語だそうです。
「ダーナ」は「与える」「贈る」の意味で、「ほどこし」「布施」などと訳され「檀那」とも書くそうです。
中国や日本では、旦那は寺院や僧侶に布施をする「施主」や「檀家」の意味として、主に僧侶が用いる言葉でしたが、やがて、一般にも「旦那」の語が広まり、「パトロン」のように生活の面倒を見る人の意味で用いられるようになったということです。

更に、「面倒を見る人」「お金を出してくれる人」といった意味から派生し、奉公人が主人を、商人が客を、妻が夫を呼ぶときの敬称として用いられるようになり、現代では主に妻が夫を呼ぶ敬称として用いられているのだそうです。

その旦那様、現在では権威が落ちて影が薄くなっていますが、歌の世界ではまだ立派に慕われ尊敬されています。
そこで今日は、私を含めた影の薄い旦那様方に、三船和子が歌う「だんな様」を贈りたいと思います。

三船和子の「だんな様」です