ネットを見ていて、参考になる記事を見つけたのでご紹介します。
招待状やDM、あるいは出席を求める呼びかけの文章に「万障お繰り合わせの上、ご参加ください」といった表現を見かけることがあります。
この「万障お繰り合わせの上」という表現は、強制的で失礼な文章になってしまう可能性があるので、使用する時は気をつけたいと言うものです。
「万障お繰り合わせの上」という言葉は定型表現になりつつあるので、意味や敬意を考えずに参加要請を行うときに使って良いという考え方もあるようですが、一方で、立場や世代によってはその使い方に留意する必要があるということです。
「万障」は、「おおくの差しさわり。様々の差し支え。いろいろな障害」という意味の語で、「繰り合わせる」は、うまいこと都合のつくように調整する、という意味の表現です。
「万障お繰り合わせの上」を平たい表現で言い換えれば、「いろいろと差し障りもあるでしょうが、何とか都合をつけて(出席下さい)」、「うまく都合をつけることは中々難しいとは思いますが、そこを何とか調整して(出席下さい)」といった表現となります。
従って、これを文字どおりに捉えれば、かなり強い参加要請とも受け取れる訳です。
この表現を使用して案内を送った側は、招待という感覚であるかもしれませんが、受け取った側では、「ありとあらゆる障害を乗り越えて絶対来るように」という強制的な意味に解釈する人もいることを念頭においておく必要があるということです。
このようなことから、この表現は出席や参加することが事実上決まっている場合のみ使うのが望ましく、出欠の自由が参加者の意思に委ねられる場合は用いないようにしたほうが無難ということのようです。
では、「できるだけ参加してほしい」というニュアンスを伝えるには、どのような表現にすればよいのでしょうか?
「是非」や「是非とも」、「お忙しいところ恐れ入りますが」という表現を用いるのが無難であろうと記されていました。
御参考になれば幸甚です。