10月に入り、全国各地で収穫を祝う「秋祭り」のシーズンが到来したようです。
大阪泉州地区の各市町は、10日(土)、11日(日)はだんじり祭りで賑わいましたが、私の地元、熊取でも「熊取地車(だんじり)祭り」が行われました。
だんじり祭りと言えば9月に行われる岸和田だんじり祭りが有名ですが、10月に行われる泉州各地区のだんじり祭りも決して岸和田に引けを取りません。
今日は地元熊取の伝統行事をご紹介します。
「熊取地車(だんじり)祭り」は五穀豊穣を願う、200年以上の長い歴史を持つ伝統行事であり、地区の人々の心と心を繋ぐ大切なイベントとなっています。
熊取では町内11の地区が地車(だんじり)を所有しており、初日の10日(土)には全てのだんじりが大森神社へ宮入りしてお祭りが始まります。
大森神社は事代主命(コトシロヌシノミコト:大国主命の子)と菅原道真を祀る神社で、1582年(天正10年)に中家の一族根来盛重によって再建されたと伝わり、野田神社、雨山神社と共に、熊取の三社と呼ばれている熊取の総社で、氏地は熊取町全町になります。
・大森神社です。宮入りした地車(だんじり)は境内中央の舞台を全力で二周半駆け回ります。(ネットより)
宮入り後の「地車(だんじり)」は、太鼓のお囃子も小気味よく、町内のパレードに出ていき、そして勇壮な槍回しなどが行われます。
槍回しとは、スピードをつけたまま、「地車(だんじり)」を直角に曳き回す曳行法です。
今日は私の畑がある和田地区のだんじりをご紹介します。
・下の画像は、畑の傍の交差点で槍回しする準備をしているところで、大工方と引き手、舵取りをする「後てこ」と「前てこ」の呼吸合わせをしています。
「だんじり祭り」では、「地車(だんじり)」の中で笛や太鼓による「だんじり囃」が奏でられ、屋根の上では、それにあわせて大工方が飛び跳ねる軽妙な舞が行われ、子供から大人まで、そろいのはっぴ姿で「地車(だんじり)」を曳き廻します。
「地車(だんじり)」の舵取りは「後てこ」と「前てこ」によって行われます。
スピードをつけて直角に回る「やり回し」では、この「後てこ」と「前てこ」の舵取りが非常に重要な役割を担います。
この「槍回し」が「だんじり祭り」の最大の見所となっています。
・合図とともに引き手が走りだし、屋根の上の大工方は華麗な舞を披露しています。
槍回しをした和田地区のだんじりです。
・引き手はスピードをつけて走り、だんじりは交差点を直角に回ります。これが槍回しです。
「地車(だんじり)」の大きさは各地区によって差はありますが、高さ約3.8m、重さ約4トンで、随所に精密な彫り物が施されており、いずれも文化財的な価値を持つ豪華なものばかりです。
彫刻には、難波戦記、太閤記、忠臣蔵、太平記、源平盛衰記などの名場面が刻まれているそうです。
・直角を回りきると、再び大工方の舞が始まります。
次の槍回しの場所まで走ります。
・この角でも槍回しを行うべく、準備をしているところです。
槍回しの後、華麗に舞う大工方です。
だんじり祭りが終わると、和田地区の農家は休む間もなく稲刈りに取り掛かります。
熊取は今、「収穫の秋」真っ只中と言ったところです。